【SHIKIORI】カイル・シェパード(Pf)セバスティアン・カプテイン(Dr)松永誠剛(B)

行きたい行きたいと思いながら、仕事で行けなかったり、直前で用事ができたりとくやしい思いをしていたSHIKIORIに、今週末やっと行ってきました。

SHIKIORIは今年の3月に自主上映した『ベンダ・ビリリ』のトークゲストとしてお越しいただいた松永誠剛さんのご自宅。
松永さんはプロのコントラバス奏者で、南アフリカの子供たちに楽器を届けるNAWASHIRO PROJECTという活動をされています。

田舎の古民家と聞いていたので、どんなに古い建物かと思ったら。

うお!超立派!
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もともと松永さんのお祖母様の持家だったものを、お母様が譲り受け、リフォームしていた内装をできるだけもとの状態に戻して住んでいるそうです。
立派な梁、細かな引き戸のデザイン、今は使われていないぬくもりのあるガラス、繊細な細工の欄間...古民家ならではの美しさがあふれています。

ここがライブが行われる土間です。
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今回のライブは世界的に注目されている南アフリカ出身のジャズピアニスト、カイル・シェパードとドラム、セバスティアン・カプテイン、松永誠剛のセッション。

畳の部屋や土間にざっくばらんに並べられた椅子に座って、ワンドリンクの南アフリカ産白ワインを飲みながら、ごく限られた人数で楽しむ贅沢な時間。

音楽の事を全然知らないめがねでも純粋に楽しかった!
国を超えて音楽で語り合えるっていいなあ。

サインもらいました...グフフ。
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近隣の農家の方がとれたての白菜、大根、新米を販売していたので、信じられないお安い価格でおみやげまで買って帰宅。大満足の一日でした。

次のライブもすごいです。
ブロードウェイ・ミュージカル「マンマミーア!」「RENT」「コーラスライン」などで活躍する沖縄出身のシンガー、高良結香

「コーラスライン」のキャスティング風景から幕が上がるまでを描いた傑作ドキュメンタリー『ブロードウェイブロードウェイ コーラスラインにかける夢』にも出演されています。
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お近くの方は、是非SIKIORIまでご連絡ください。

SHIKIORI情報はコチラ→http://asiancape.net/shikiori/
カイル・シェパード情報はコチラ→http://www.hmv.co.jp/news/article/1110310048/

釜山アートツアー報告

12月2日から2泊3日で釜山に行きました。

前回は6月中旬に訪れましたが、そのことはこのブログで報告しました。
紺屋2023に部屋を借りてフリーでアートディレクターをやっている、初ちゃんのツアーに同行したものです。

12月1日は天候不順でビートルは全便欠航、2日も8時半出発便は対馬まで行っても戻ってくるかもしれないという条件付で出発しました。
ま、無事に到着はしましたが、船内は倒れてる人いましたよ。

今回も釜山のアート集団「トタトガ」にお世話になり、セミナーやコミュニティアートを実践しているところを訪問。

しかし、なんといっても楽しみは食事。帰ってきて、勇気をだして体重計に乗ったら2キロ増殖してました。

今回、印象に残っているのは、工場跡を共同スタジオ、ギャラリー、レジデンス施設にしたアートファクトリータデポ
過疎になりつつあるまちおこしをに「アート」を媒体にやろうというプロジェクトを実践しているところ。

木村拓哉の映画「ヒーロー」で、イ・ビョンホンとともに路地を走った甘川(カムチョン)というまちを活性化しています。
1万人くらいの住民のほとんどが高齢者、小学校も全校生徒200人ほどというところで、アーティストと町の住民、子どもたちがさまざまな活動をしています。

韓国は、コミュニティの問題をアートで解決しようとする「コミュニティアート」が盛んなところです。

日本ではなかなか定着しませんでしたが、やり方によっては面白いかもと、現在、福岡市の高齢社会調査をやっているわたしとしましては、大変参考になるコンテンツがたくさんありました。
次回はぜひこの甘川に行きたいと思います。

訪れるたびに、ますます好きになる釜山、そして近いのを実感します。

このツアーの詳しいレポートはこちらでどうぞ!
http://ohazkikaku.blogspot.com/2011/12/2011122-4.html

『ワンドゥク』(原題:완득이)

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『ワンドゥク』(原題:완득이)
監督:イ・ハン
主演:キム・ユンソク、ユ・アイン、キム・サンホ
公開日:2012年全国ロードショー
配給:CJ ENTERTAINMENT JAPAN

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ちびっこOです。
どうにかこうにかハングルは読める私たちですが、正直、意味はほぼ分かりません。

ということで、
「あっ、『チェイサー』の人が出てる」
「『ワンドッキ』って、どういう意味だろうね~」
と言いながら観た1本。

ちなみに"ワンドッキ"というのはユ・アイン扮する主人公のあだ名っぽいです。

ワンドゥク(ユ・アイン)は、ナイトクラブで働く芸人の父親とその弟子でちょっと頭が弱そうなおじさんと3人で暮らす高校生3年生。
性根はいいんだけど、喧嘩っ早くて学校ではちょっと不良の問題児。
隣のオクタンパン(屋根部屋)に住んでいる学校の担任ドンジュ(キム・ユンソク)に、学校でも家でも何かとちょっかいを出されている。

この担任ドンジュが、一見やることなすこと強引でデタラメな暴力教師のようで、実は情にあつい熱血教師。
母親がいなくて、人生の目標も見つけきれてないワンドゥクのことを気にかけ、なんだかんだおせっかいを焼いているのです。

そんなワンドゥクの青春模様に、不器用なドンジュの恋模様が絡んで展開する笑えて心温まるヒューマンドラマでした。

周りのお客さんたちはワンドゥクやドンジュをはじめとする登場人物たちの会話にどかんどかん大爆笑
きっと、すごい面白いセリフだったんだろうな...。

こういうときは韓国語分からなくて残念。
これは、ぜひとも字幕付でもう一度観たいです。

チェ・ミンシクファンのめがねは、想像通りキム・ユンソクにメロメロ。
輪郭とか雰囲気とかそっくりだもんな~。

ちなみに、ユ・アインも『トキメキ☆成均館スキャンダル』に出演していた子。映画では他に『アンティーク』にも出てましたね。
この子もソン・ジュンギ同様に童顔だけど、身長は180cmもあるらしい。
このギャップが魅力なんだろうな。やんちゃな感じでボクシングシーンとかもキマッてました。

ちびっこOのオススメ度
★★★☆☆

寺山修司×蜷川幸雄×松本潤 『あゝ、荒野』

超・超プラチナチケットといわれている演劇、見てきました。

そうです!
"嵐"の松本潤が出演する、寺山修司原作、蜷川幸雄演出の舞台『あゝ、荒野』です。
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松本潤くんの蜷川さん舞台出演は、2006年に上演された『白夜の女騎士(ワルキューレ)』以来5年ぶり。

こちらは原作、野田秀樹さん。
もちろん、このときも見に行きました。
こういうと、松本潤ファンかと思われがちですが、寺山修司、野田秀樹ファンなんですよ。
もちろん、蜷川ファンでもありますが。

『あゝ、荒野』、原作は、寺山修司が66年に発表した長編小説で、今回、初めて戯曲化されたようです。

舞台は架空の昭和の街「新宿」。
少年院から出てきたばかりの"新宿新次"(松本)と、吃音で、人前ではしゃべれない青年"バリカン"(小出)という2人の青年が、ボクシングを通じて、ある意味、ゆがんだ友情を育んでいく青春物語です。

二人とも1935年生まれ、同じ時代、それぞれの「新宿」で演劇のムーブメントを起こした寺山修司と蜷川幸雄。
詩人であり歌人、小説家、評論家、作詞家、映画監督、そしてこよなくボクシングを愛した寺山修司ならではの美学や思想、刺激的な作品です。

5年前に見た松本潤くんは少年でしたが、今回の新宿新次は青年となり、その存在感には目を見張りました。
小出くんともども、ボクシングでどれだけ身体を鍛えたんだ!と思われる筋肉にも驚きました。

しかし1966年当時、寺山修司や蜷川さんが青春時代に都会の中に見てしまった「荒野」の感覚を、今の若者である潤くんや小出くん、そしてスタンディングオベーションで彼らの健闘を称えた若き観客たちにも、その荒野は見えたんだろうか?

この芝居に頻繁に出てくる短歌
「マッチ擦るつかのま海に霧ふかし身捨つるほどの祖国はありや」

中村勘三郎丈、復活の舞台

埼玉、千葉に地味~な出張しましたもので、帰りに平成中村座11月公演に行ってきました。
全席完売の中、2階の端っこが取れました。

平成中村座は、ほぼ毎年異なる土地に仮設劇場を設え、江戸時代の芝居小屋さながらに、中村勘三郎を中心に公演を行っています。今回は12年目にして旗揚げの地であると同時に、江戸時代の中村座が隆盛を誇っていた猿若町という場所に近い浅草です。
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ギネスにもその高さで公認されたスカイツリーが目の前というロケーションです。
なので、浅草駅を降りたら、ひたすらスカイツリーが見えるところを目指して、15分ほど歩きました。

勘三郎や中村勘太郎、中村七之助ら中村屋ファミリーはもちろん、月代わりで看板役者を迎え、2012年5月までというロングラン公演です。
11月は勘三郎が病気療養からの復帰公演でもあるため、11月は完売状態なのです。
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昼の部を見ました。
勘三郎演じる鳶頭が粋な踊りを見せる演目『お祭り』があるから。

勘三郎が登場すると、客席から「待ってました!」の声がかかり「待っていたとはありがたい」とお決まりのやりとりがあるのです。
これだけを見るためにわざわざ来たお客さんも多いはず。
鳴り止まない拍手のなかで踊る勘三郎。

この演目のラストには、なんと後ろの扉が開け放たれ、真後ろにそびえ立つスカイツリーが出現します!
しかし、残念ながら2階席からは見えませんのです。

平成中村座の名物はいろいろありますが、中でもおなじみで注目は「お大尽(だいじん)席」
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2階の真正面に4席だけ、金屏風に大きな座布団、脇息がしつらえてあり、ゆったり舞台が堪能できるという特別席。
食事もお酒もお菓子もお土産も付いて一人35,000円也でございます。
お金と気持ちに余裕がある方はぜひ一度調整してみてください。

ただし、皆から見られる席なので、外見、姿勢、行儀などに気を遣わねばなりませんぞ!