ここはどこ?「ガーデンテラス長崎」

先月、長崎県美術館で開催された「菊畑茂久馬展」に行った帰り、どうしても行きたかったホテル「ガーデンテラス長崎」のレストランでランチをした。

ちょうど、オープン2周年ということで、特別料金でランチを楽しめたのだが、そのときに「こりゃあ、どうしても泊まりたい!」と決意するほどに、その建築、ロケーション、景色、料理、インテリア...それもこれもが、ちょっとの滞在では満喫できないと思い、先週末、友人を誘って宿泊しました。
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根津美術館をはじめ、和のテイストを取り入れつつ、洋のダイナミックさを表現するのが上手い建築家・隈研吾さんの設計。

隈さんはこのホテルから真正面に見える長崎県美術館も手がけています。
福山雅治がコンサートをやることでも有名な、稲佐山の中腹に建っています。

ネットで3食付プランというのを予約、チェックインして初めて知ったのは、離れのスイートに予約しておりまして、この離れに泊まると、クラブラウンジや部屋の飲み物、さらにはルームサービスの食事(限定5種類くらいでカレーやロースとビーフサンドなど)が無料というもの。

すごい!そして、そんなに高くない!!

16時に長崎に着いたら駅まで迎えに来てくれまして(予約)、チェックインした16時半から夕食の時間まで、ずーっと、クラブラウンジ(横にプールがあり、海と長崎市街地が見えるテラス)でビールやスパークリングワインを飲んでおりました。
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夕食はフレンチにして、ここではハウスワインを飲み、部屋に戻って貸切風呂に行くまで、また部屋のビールを飲み、風呂から上がったら、またテラスで夜景を見ながら飲むという贅沢三昧してしまいました。

部屋も70平米ほどの広さ、バルコニーが付いていて、バスルームからも海と市街地が見えるという贅沢さです。

翌日は船の汽笛と、教会の鐘の音で目を覚まし、朝焼けを写真に収めて、庭内を散歩しましたよ。

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そして朝食。これまた朝から生ビールがメニューにありまして、もちろん飲みました。
空間も眺望も、おもてなしも、「ここはどこ?」と思うほど、非日常の世界。

こんな時間が楽しめるとは!恐るべし!ガーデンテラス長崎!!

ちなみに、このホテルの経営は「メモリード」、そうあの冠婚葬祭の会社です。
そういえば、結婚式だけではなく、法事もあっておりましたもんねえ。


堀尾幸男さんと原田保さん

さてこの人たちは誰でしょう?

この二人を知っている人は舞台の通(ツウ)ですね。

そう、行ってきました!劇団新感線「髑髏城の七人」大阪公演です。
役者・小栗旬くん、森山未来くん、早乙女太一くんのことには、今回は触れません。
もう一度、東京で見てから感想書きます。

で、今回はタイトルで紹介している堀尾さんと原田さんについて。

大阪公演で、一緒に見た劇場のプロデューサーが「照明が完璧!」と感心しきり。
完璧な照明家が、この原田保さんです。

演劇だけではなく、オペラ、ミュージカル、コンサートなど様々な舞台に携わられています。
『NINAGAWA十二夜』『天保十二年のシェイクスピア』タイタス・アンドロニカス』『あわれ彼女は娼婦』『オレステス』『タンゴ・冬の終わりに』など多くの蜷川演出作品の他、宮本亜門の『キャンディード』、そして新感線の『SHIROH』『吉原御免状』『メタル・マクベス』『蛮幽鬼』『五右衛門ロック』『薔薇とサムライ』。

そして堀尾さん。この方は舞台美術家です。
舞台美術家としてはじめて取り組んだ舞台美術は、オペラ作品。
ドイツ・ベルリンで美術を学ばれたそうなので、オペラの舞台が原点のようです。
その後、ミュージカル、演劇へと仕事が広がったとか。

堀尾さんも『蜷川作品をはじめ、野田秀樹も、三谷幸喜も、あの中島みゆきの『夜会』も、立川志の輔の『志の輔らくご』も、そして新感線の「いのうえ歌舞伎」と呼ばれるものはほとんど堀尾さんの手にまかされています。
そう、どれも、オペラのような奥行きのある舞台美術だし、ドラマチックな仕掛けがたくさんありますね。

「ほぼ日刊イトイ新聞」で堀尾さんのインタビューがあるので読んでください。
http://www.1101.com/horio/

芝居を見るときに、演出、役者で選ぶのはもちろんですが、これからは、この二人が名を連ねている芝居を見れば、ハズレはないかもしれません。

福岡市美術館と長崎県美術館で同時開催の作家ってすごくないですか?

その人の名は菊畑茂久馬(きくはたもくま)、親しい人には「モクさん」と呼ばれています。
私はそんなにすごい美術家とは知らずに25年ほど前に初めてお会いしました。
まだ「モクさん」とはだいそれて呼べません。

→レセプションでの菊畑さん
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菊畑さんのプロフィールを紹介しましょう。

1935年徳島県生まれ。1940年長崎県に移り、41年福岡に移ってきたそうです。
1953年福岡県立中央高等学校を卒業し、1956年、20歳そこらで福岡県庁の外壁を会場に開かれたペルソナ展に出品し、翌年この野外展から発足した九州派のグループに加わり、各種の運動に参加するようになった作家です。

九州派についてはいろいろ資料もあるので勉強してみてください。
面白いメンバーが面白い活動をしていました。

1960年には、九州派を退会し洞窟派を結成。
1961年の読売アンデパンダン展から「奴隷系図」のシリーズを発表し、特に同年国立近代美術館で開かれた「現代美術の実験」展の出品作が注目を集めました。
1964年からは「ルーレット」のシリーズを展開、近年は〈天動説〉、〈月光〉のシリーズを発表。
1970年に、東京にある「美学校」の講師に就任、

そこで、「ぼくが講師をやるなら、山本作兵衛描くところの筑豊炭坑画を教課本にして生徒たちに模写させ、大壁画をつくる。それ以外は絶対駄目だ!」と言って、一日9時間の集中授業にしたとか。
そうです、あの世界記憶遺産になった山本作兵衛さんの絵です。
山本作兵衛さんの絵を世界記憶遺産にまで導いたのは、まぎれもなく菊畑さんの功績です。

福岡市美術館では8月28日まで、長崎県美術館は8月31日まで展覧会を開催、福岡市美術館のオープニングレセプションに行けなかったので、長崎まで行ってきました。

菊畑さんのファンは多く、東京からも画廊や出版社の方たちが駆けつけていらっしゃいました。もちろん、福岡からも。
展示されている作品は大作揃い、「ルーレット」「天動説」などの代表作や、オブジェ、版画、新作「春風」などが展示されています。

テーマは福岡会場が「戦後」(約230点)、長崎会場が「絵画」(約100点)だとか。
夏休みを利用して、ぜひ長崎まで足を伸ばしてください。

美術館に行ったついでに、行きたかった「長崎ガーデンテラス」というホテルのレストランでランチしました。
ここは、長崎県美術館を設計した隈研吾さんが設計したホテル。
美術館のちょうど対面の稲佐山中腹にあります。

→これが、ガーデンテラス!
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ランチだから予約しなくても大丈夫かと思っていたら、タクシーの運転手さんに予約は必須!といわれ、あわてて予約、かろうじて滑り込みました。
今は、2周年記念ランチが3000円、これお勧めです!
内容もですが、景色が素晴らしい!美術館ともども、ぜひ楽しんでください。

→レストランからの風景
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「音楽のある休日vol.2」開催決定!

『ベンダ・ビリリ!~もう一つのキンシャサの奇跡』のトークイベントゲストとしてお越しいただいた松永誠剛さんの新グループ「Miluque」(ミルク)のコンサートが開かれます。

「音楽のある休日 vol.2」
日時:6月5日(日)開場17:00、開演18:00
   6月6日(月)開場18:30、 開演19:30
場所:SHIKIORI
入場料:前売3800円 当日4000円

出演者は細野晴臣さんのグループでも活躍されている高遠彩子さん(Vo)、林正樹さん(Pf)、セバスティアン・カプティンさん(Perc)、松永誠剛さん(B)。

なんと全て新曲でのコンサートだそうです。

震災の後に生まれた楽曲を中心に行われる今回の公演チラシに使われているのは、福島出身の画家、中村嘉宏氏の作品「蓮」だそうです。会場には中村さんの作品も展示されるそうですので、そちらもお見逃しなく。

会場になっているSHIKIORIは、松永さん所有の素敵な古民家。
若宮ICのバス停まで行けば、送迎もしてくださるそうです。
実は松永さんの演奏をCDでしか聞いたことがないので、めがねも是非SHIKIORIを訪れたいと思っています。

地図、問合せ先など→SHIKIORI

松永 誠剛さん(「NAWASHIROプロジェクト」主催)
⇒自己のトリオ「a.s.k」を中心に、南アフリカ、日本、ヨーロッパで活動する福岡出身のベース奏者、作曲家。いまだアパルトヘイトの名残が残るヨハネスブルグの貧民街ソウェト(スラム)で生活する子供たちに、麻薬や犯罪に手を染める前に音楽に触れる喜びを味わってもらおうと自分が使わなくなった楽器を「手渡し」する活動 "NAWASHIRO (=苗代)プロジェクト"の主催者。10年後の2020年、ミュージシャンとなった彼らと一緒にツアーする事を目指している。

☆松永さんのブログはコチラ→アジアンケープコネクション活動日記
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→公演チラシ
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久しぶりに上海、行ってきました!

3年ぶりくらいに上海に行ってきました。

今の研究「高齢社会」に関する専門家会議があったのでそれに出席するため、出張してきました。
万博以前の上海しか知らないので、どんなに変わっているか、物価がどれほど上がっているか気になったのですが、なにせ、学会発表みたいなもので、ずっと会議室に缶詰め。
朝は8時半から夕方6時まで発表を聞いて、その後は用意された上海料理の宴会場でご飯を食べる...。それで終わりです。

でも、この専門家会議がすごいのは、日本、韓国、中国の高齢者研究者たちが40人ほど集まってきて最新のデータや課題を報告することです。今年で17回目だとか。
日本、韓国、中国で会場を1年ごとに変えながらこの会議を続けているそうです。
昨年は上海万博だったため、昨年も上海、だから2年続けてということです。

今回の会場は上海社会科学院というところ。
中国で社会科学院というのは、最高レベルの人文科学の学術研究機関であると同時に中央政府機関であり、中央政府あるいは地方政府政策立案のシンクタンクでもあります。
上海社会科学院は中国社会科学院に次ぐもので、地方ではもっとも大きいアカデミー。なので学生などはいません。政府のブレーンといった立場でしょうか。

日本でも中国でも、そして韓国でも大問題なのが少子高齢社会の到来です。

日本が先に高齢社会を迎えていますが、韓国は2019年に、中国は2024年に高齢社会を迎えます。
ちなみに高齢化社会というのは、65歳以上の人口が全人口の7%、高齢社会は14%になったとき。
日本は1994年に高齢社会となりました。
そのために制度としてつくってきた年金や介護保険など、これから韓国や中国が必要に迫られてくるということです。
制度だけではなく、サービスや住宅、交通や建築のバリアフリーの取り組みなども重要なんです。

共通する課題は、いかに元気な高齢者でいてもらうかということ
 
WHO(国際保健機構)が提唱しているのはアクティブ・エイジング(Active Ageing) 、人が有意義に年をとるには、長くなった人生において健康で、社会に参加し、安全に生活する最適な機会が常になければならない としています。

...こんな研究もしていますという報告でした!


→高齢者専門家会議風景
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→上海社会科学研究院の前で
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→宴会後に披露された上海の高齢者たちのダンス 皆さん、きれいです!
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