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11.03.30
九州新幹線全線開業記念として開催された博多座の3月の「桜壽博多座大歌舞伎」、
ご存じのように体調不良のため、中村勘三郎が休演することとなり、長男の中村勘太郎が代役公演となりました。
夜の部はコクーン歌舞伎や平成中村座でお馴染み「夏祭浪花鑑(なつまつりなにわかがみ)」。
これは串田和美演出・美術で、ニューヨークやベルリンなど海外でも大評判だった話題作。
大阪で見ましたが、勘三郎だからこそ演じられるという評判の舞台です。
たぶん、大勢の方がそう思い、勘三郎の「夏祭...」、それも九州では初演となるこの舞台を見たくて18000円もするチケットを買ったことでしょう。
私ももちろんその一人です。
それが勘三郎休演、勘太郎が代役をやると聞いて、「大丈夫だろうか?」とこれまた多くの人が感じたはずです。
しかし私は何を隠そう、勘太郎のファンでして、彼の成長を見守っている一人なのです。
2月には東京で勘太郎と藤原竜也の「ろくでなし啄木」も見てきました。
博多座の初日は3月2日。
実は勘太郎、その「ろくでなし啄木」に2月26日まで出演していました。
それも半端じゃない台詞の量と動きでした。
いったいいつ「夏祭...」の練習をするのだろうか?と心配もしました。
もうこれは見守るしかないだろう!失敗と言われてもいいじゃないか!
でももしかしたら、歴史的な舞台を見ることになるかもしれないという予感もありました。
というのも、いずれ勘太郎がこの舞台をやるはずで、
その初演をどこよりも早く、博多で見られるのだと思ったら、急に楽しみになったのです。
そして...歴史的な舞台に立ち会ったと確信しました!
若いので台詞の深みはまだまだと思いましたが、立ち居振る舞い、動きに切れがあり、若さあふれる芝居です。
そして表情がすごい!写楽の役者絵を思わせる迫力あるものです。
コクーン歌舞伎、平成中村座で主人公・団七にどろどろになりながら殺される義理の父親・義平次を演じる笹野高史さん(淡路屋の屋号も持ってますが、歌舞伎界のひとではありません。自称・民間出身)が自身のツイッターでこんなことをつぶやいているのを発見しました!
「中村勘太郎さんの、団七が見ものだと発信いたします!相手役からの発信です!すでに若手歌舞伎俳優ではピカイチの存在ですが、父上様の当たり狂言という、もう一つプレッシャーがプラスされての役!光が発射されているかのような、立ち姿は惚れ惚れします!!」
これがすべてを物語っています。
最後の捕り物場面「屋根上」は団七を捕らえようとする立ち回りが見ものですが、
この場面での勘太郎の動きがタダモノではない!
串田演出独特のセットが斬新で、この最後の場面で大いに盛り上がり幕を閉じました。
幕が終わっても拍手が鳴りやまず、オールスタンディングで拍手をするなんて、歌舞伎ではあまり体験しないことも起こりました。
演出の串田和美さんも博多座においでで、出演者に呼ばれて檀上に。
勘太郎にふさわしい演出をされていたのかなあと想像しました。
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11.03.18
神奈川芸術劇場のこけら落とし公演「金閣寺」、先日キャナルシティ劇場で観劇した話を書きましたが、
なんと!というか、
やっぱり今年7月に開催されるアメリカ最大の舞台芸術の祭典といわれる「リンカーンセンター・フェスティバル」に招聘され、上演されることが決まったそうです。
1996年に始まったこのフェスティバル、「世界一巨大なショーウインドー」といわれ、目利きのプロデューサーが世界各国から作品を厳選して上演するということで有名らしいです。
神奈川芸術劇場でこの作品を見たプロデューサーが招聘を決定したとか。
かつては「近代能楽集」や宮本亜門のミュージカル「太平洋序曲」が、そして昨年は蜷川幸雄の「ムサシ」(藤原竜也)が上演されています。
まさに宮本さんが意図した「日本的なもの」がニューヨークで、海外の人に鑑賞されるわけです。
やっぱり!と思ったのは、この作品の演出が海外公演を意識したものだったから。
金閣寺の象徴となるホーメイといい、大駱駝艦を使った舞台転換といい、
海外の人の目から見たら日本的だと思うだろうなあと感じましたから。
宮本さんの意図が見事に当たったわけですね。
森田くん、世界の舞台でデビューです!
ついでに、こんなトークショーがあったそうです。
行きたかったああ
会場:神奈川芸術劇場ホール2011年2月26日 13:00~16:30
<第一部:対談「劇場って何?」>
蜷川幸雄(彩の国さいたま芸術劇場芸術監督)
宮本亜門(KAAT芸術監督)
<第二部:座談会「芸術監督って何?」>
宮田慶子(新国立劇場芸術監督)
串田和美(まつもと市民芸術館芸術監督)
宮本亜門(KAAT芸術監督)
参加した人の報告を見ていると、ホール定員が1,000名ほどなのに、入りは3割程度だったとか。
もったいない!
このメンバーで話が聞けるなんて今後はないかもしれないのに...。
広報不足なのかなあ。
確かに私も知っていればどうにかして行ったはずだし。
聴いた人の話では、蜷川さんのコトバ
●公演ぎりぎりまで変える。俳優も替えたことがあるらしい。
●「金閣寺」主役・森田剛に、「宮本より僕は丁寧にやるから、次は僕のに出演してね」と言ったらしい
●公共の劇場が担うことは、知られていない芝居もやるということ。コクーンは若い役者たちにコンスタントに場を与えられるようにすることが使命
●劇場は信頼されることが重要
だったそうです。
今注目は新国立劇場です。
2010年9月から宮田慶子さんが芸術監督になって、見たい芝居が目白押しとなりました。
2月に再演された「焼肉ドラゴン」は4月16・17日に北九州芸術劇場にやってきますよ。
2008年に初演されたとき、その年の演劇賞を総なめにしました。
1970年、大阪万博の時代の在日コリアン一家の話。
笑って泣きます。
まだチケットあればぜひ!
超おすすめです。
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11.03.16
3月19日(土)と20日(日)の16時の回は上映時間調整の為、最大で15分程度ずれこむ予定です。お客様に大変ご迷惑をおかけしますことを、関係者一同心よりお詫び申し上げます。この度の反省を踏まえ、より良い上映会になるよう努めてまいりますので何卒ご容赦ください。
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11.03.09
映画の内容をより多角的にお話しいただける素晴らしいゲストの方をお招きすることができました。
さらに内容の濃いイベントになりそうです。
①3月18日(金)19:00~の回の上映後アフタートーク
サプライズゲスト!!
⇒『ベンダ・ビリリ!』の音楽的な魅力をディープに語っていただきます。
②3月19日(土)11:30~の回の上映後アフタートーク
ゲスト:樋口 龍二さん(NPO法人まる代表理事)
⇒障害のある人が社会と共有できる、時間・空間・仲間の「3つの『間』づくり」をコンセプトとした障害者福祉を目指す[NPO法人まる]の代表理事を務める。障害のある人によるアートを社会に発信し、「仕事」につなげる中間支援組織[エイブルアート・カンパニー]を立ち上げるなど、アート活動をきっかけに他分野とのネットワークを構築し、障害のある人たちの自己表現を促す活動に力を入れている。3月27日までエイブル・アート2011「Life map」をギャラリーアートリエにて開催中。
③3月20日(日)11:30~の回の上映後アフタートーク
ゲスト:松永 誠剛さん(「NAWASHIROプロジェクト」主催)
⇒自己のトリオ「a.s.k」を中心に、南アフリカ、日本、ヨーロッパで活動する福岡出身のベース奏者、作曲家。いまだアパルトヘイトの名残が残るヨハネスブルグの貧民街ソウェト(スラム)で生活する子供たちに、麻薬や犯罪に手を染める前に音楽に触れる喜びを味わってもらおうと自分が使わなくなった楽器を「手渡し」する活動 "NAWASHIRO (=苗代)プロジェクト"の主催者。10年後の2020年、ミュージシャンとなった彼らと一緒にツアーする事を目指している。
やはりアフタートークがある回にご予約いただくお客様が多いです。
お早めにこちらまでご連絡ください。
℡(092)737-7265 (平日11:00~18:00、イベント期間中10:00~20:00)
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11.03.08
年に4~5回は東京まで出向き芝居を見ていますが、必ず見るのは「劇団☆新感線」。
それに合わせてスケジュールを調整し、2~3日間で芝居を4本くらい見ます。
同じ時期にやってくれていると嬉しいのは、野田秀樹の野田地図、蜷川幸雄、三谷幸喜などの芝居。
今年は三谷幸喜生誕50周年記念なんで、1年中三谷さんの芝居は何かやってますよ。
で、ほとんど15年くらいオッカケをしているのは
「新感線」の看板役者・古田新太。
「阿修羅城の瞳」「髑髏城の七人」を見て、なんてカッコ良い芝居をする人なんだとココロ奪われました。
それ以来、古田新太が出る芝居をチェックしています。
新感線はもちろんですが、話題の演出家の作品にはほとんど声がかかってますから。
たとえば野田秀樹の野田地図では1997年の「キル」から「パンドラの鐘」「走れメルス」「贋作 罪と罰」、そして昨年の「ザ・キャラクター」などに出演。野田作品では常連です。
蜷川幸雄では2001年の「真情あふるる軽薄さ」から2007年の「薮原検校」、そして今年の「たいこどんどん」。
三谷幸喜作品は「VAMP SHOW」、
松尾スズキは「キレイ」、
ケラリーノ・サンドロヴィッチは2003年「SLAPSTICKS」に2007年の「犯さん哉」、こちらも今年夏に公演予定。
名だたる演出家が使いたくなる役者なんです。
昨年は野田作品や新感線の「薔薇とサムライ」出演などで第45回紀伊國屋演劇賞・個人賞も受賞しています。
新感線は別にして蜷川作品での古田さんには迫力があります。
「薮原検校」は井上ひさしさんの脚本でもあるのですが、ものすごくワルの検校を演じていて好きでしたねえ。
なので、これまた井上さんの追悼芝居となる「たいこどんどん」も見たいと思ってます。
で、今回なぜ古田さんの話題なのかというと博多駅にできた「T・ジョイ博多」でのオープニング記念として、新感線の舞台を映画にした「ゲキ×シネ」特集が上映されているからです!
この上映は6月25日に公開される「薔薇とサムライ」まで続きますので、これまで新感線の舞台を見たことがない人、私も古田新太好きという方はお見逃しなく!の企画です。
おすすめは「髑髏城の七人」
これは染五郎バージョンもぜひ!
歌舞伎役者の市川染五郎は「阿修羅城の瞳」を見て「これぞ、現代の歌舞伎だ!」と感動し、自ら松竹に話を通して新感線と染五郎とのタッグマッチが始まったとか。
その真骨頂ともいえるのが「朧の森に棲む鬼」。
舞台で見て鳥肌がたちました。そのカッコ良さに!
すべてがカッコ良い。
この作品の阿部サダヲがすごいですよ。
ゲキ×シネでも3回は見ました。
もちろんまた見に行くつもりです。
ということで、古田新太&ゲキ×シネのご観覧をおすすめです。