TSUTAYA福岡ビル店に行ってビックリ!

福岡ビル(中央区天神1)に4月11日、「TSUTAYA(ツタヤ)天神駅前福岡ビル店」がオープンしました。
場所は「丸善書店」の跡、2階・3階です。総売り場面積は964坪という広さで、2階は中古本「ecobooks」、
それに中古DVD・CDがあり、新刊書籍もそろっています。
ついでに、「カフェ・ド・クリエ」では、未購入の本が読めるとか。
オープンすぐというのもあるのでしょうが、とにかく良く揃っています。

中古本は文庫・文芸・雑誌・専門書など24万冊、中古DVD・CDは4万枚だそうです。
3階はDVD・CD・コミックレンタル、ゲーム販売。レンタルは西日本最大の7万タイトル、10万枚。
昼休みの時間では見足りない。それに海外作家の文庫本は1冊105円ですし、日本作家の文芸物も105円。
ばったり会った椎葉ユウさんは、町田康の書籍が105円だったので、救出してあげなくては!と購入していました。
DVDもミュージシャンもの、アジア系映画など、500円以下です。これは早い者勝ちでしょうね。
新聞によると、「『ツタヤ=若者』のイメージが強いが、福岡ビルの特性に合わせて40~50代向けに
アーティストの懐かしい作品も豊富にそろえたほか、内装も他店舗に比べて落ち着いた雰囲気に仕上げた」と
櫻澤圭一店長が言っています。

そしてそれを裏付けるように特別コーナーが設置してあって、私は驚きましたよ!
なんと、「シティ情報ふくおか」のバックナンバーがずらりと揃っていたからです!
それも、プレ創刊号から。ま、そこから関わった者としては複雑な気持ちでした。
飾ってあるだけかと思ったら、売ってました。プレ創刊号と創刊号はなんと!2500円でした。
判型がA5判の小さい頃のは1500円。いったい、誰が持っていたのか、誰が売ったのか??と素朴な疑問が。
ちなみに、私はバックナンバー、1冊も持っていません。
どうも、これがこのTSUTAYA福岡ビル店オープンの目玉の一つのようです。
シャメでもしようかと思いましたが、その勇気はありませんでした。
他にも、福岡の音楽バー店主らがすすめるCDを集めた「音・店・人(おとてんじん)福岡」コーナーなども展開するそうです。
欲しいものをゲットしたいなら、早めの来店をお勧めします。

天神経済新聞の「シティ情報ふくおか」コーナーを伝える記事

こんな時期ですが、花見をしました。

今年は寒い時期が長かったこともあり、久しぶりに、4月中旬まで桜が美しく咲いていました。
桜の下で宴会するというのは、ちょっと心苦しく感じるようにも思いましたが、
せっかく今年も咲いてくれた桜に感謝しながら、花見をしました。

桜といえば、日本のシンボルとなっていますが、先日NHKの「歴史秘話ヒストリア」を見ていたら、
日本で最初に桜を愛してやまなかった天皇の話がありました。
平安時代のお話です。
それまで日本で花見といえば、中国の影響もあり「梅」だったんです。
しかし、平安時代の嵯峨天皇は偶然見かけた桜の美しさに心奪われます。
その桜を見るため乗っていた牛車を3回も戻らせたという嵯峨天皇。
やがて平安貴族のあいだで桜は大ブームとなりました。
それ以来、桜は歌にも詠われ、源氏物語などにも登場して、日本人に愛される花になったようです。

ところが時代は移り、桜の花に危機が訪れます。
それは明治時代、時は文明開化、洋館の建築ラッシュによって江戸の桜は次々と伐られていました。
江戸の植木職人たちは生き残った桜を東京の荒川土手に根づかせるべく試行錯誤を始めます。
あまたの苦難と歳月を経て、3千本以上の桜並木が完成。
それは戦争の惨禍を越え、日本の桜を現代に守り伝える場所にもなります。

桜という木は、放っておくと数十年で枯れてしまうそうです。
福岡にも桜の名所はいくつかありますが、どれも数十年前に植えられたものです。
それを絶やさないように、桜を愛する団体が桜を植樹してくれていますが、
ずっとそれを続けていかないと桜を楽しむことはできません。
誰かが植え続けてくれているのです。
それに感謝しながら舞鶴公園のしだれ桜並木のところで花見をいたしました。
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新緑の緑とピンクのコントラスト、風が吹くと起こる桜吹雪、花びらが地面に落ちて美しい花むしろ...
花むしろ アストロさん.jpg
...心から楽しめる花見はいつになったらできるでしょうか?


映画『ラーメン侍』3.22クランクアップ!

地元・福岡発の映画『ラーメン侍』が3月22日クランクアップしました!

とんこつラーメン発祥の地といわれる福岡県久留米市で3月1日クランクインした『ラーメン侍』は、人気ラーメン店「大砲ラーメン」のオーナーで、ラーメンフェスタの発案者でもある香月均氏が連載していた「初代熱風録」を元に映画化したもの。
九州が誇る食文化"とんこつラーメン"と"屋台"にまつわる悲喜こもごもの人間ドラマを人情味たっぷりに描く物語です。 

まだ日本が元気だった昭和40年代の福岡、屋台街でラーメン屋台を営む昇
時は流れ、不景気ですっかり活気をなくしてしまった街で、父親の店を継ぐことになった息子・光

父と息子、2つの時代の舞台となったのは、久留米市内の日吉市場をはじめ一番街や六角堂など。
約3週間にわたり久留米市近郊各所でオールロケされました。
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最終日3月22日、まだ寒い冬空のもと行なわれたのは、物語のクライマックスともなる昇が自らの屋台を燃やすシーン。場所は、黄色い菜の花がちらほらと咲き始めた久留米市筑後川の河川敷です。

撮り直しのきかないシーンだけに、現場はいつにない緊張感に包まれました。

父と息子、それぞれの生き様の象徴として登場する屋台は、この映画の魂とも言うべき存在。
その屋台が20分以上もの時間をかけ燃え尽きる様は、撮影の最後にふさわしい迫力で、それを見守る出演者とスタッフ一同が、映画と現実がクロスオーバーする不思議な感覚に包まれました。

また、撮影半ば起こった東日本大震災のニュースは現場にも大きな衝撃を与えました。

映画の出演者、撮影スタッフのほとんどが東京から来ています。
甚大な被害を伝える日々のニュースに心を痛めながらも、粛々と撮影は続行され、それぞれの複雑な想いを胸に秘めつつ、なんとか無事クランクアップを迎えることができました。

監督、出演者の方に、こんなコメントをいただいています。
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瀬木直貴監督
「こんな大変な時に映画なんか撮っていてもいいのか?と自問した瞬間もあります。ですが、被災地の福島に住む知人からもらった"撮影頑張ってください"というメールに力づけられました。こんな時期に撮影した映画だからこそ、観る人を元気にする映画にしたい」

昇と光を2役演じた主演の渡辺大さん
「屋台には都会の居酒屋やレストランにはない人と人とのコミュニケーションがある。久留米に来て、初めて屋台の醍醐味を知りました。前半で息子・光、後半で父親・昇を演じ分けるのは大変でしたが、監督とスタッフに支えられ何とか演じきることができました」
渡辺大さんのブログにもコメントがあります→こちら

昇の妻で光の母親である嘉子を演じた地元・福岡出身の山口紗弥加さん
「1つの作品で一人の役を18~53歳まで演じたのは初めて。特に渡辺さんとは前半、母と息子、後半、妻と夫と関係性も変わるので気持ちを切り替えるのが大変でした。脚本を読み、一杯のラーメンからこんなに豊かなドラマが生まれるのか、と感動しました。とんこつスープのように味わい深い、濃厚な映画になると思います」

このブログでは10月22日の『ラーメン侍』公開に向けての動きを、逐一皆さんにご報告していく予定です。
震災の最中に撮影された映画だからこそ、"ラーメン侍"が九州から日本を元気にしたい!そんな熱い思いで公開まで駆け抜けます。応援よろしくお願いします。
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【STORY】 父の訃報を聞き、故郷・九州に戻って家業のラーメン店を継ぐ事にした光(渡辺大)。だが、父に反発して家を飛び出し東京のデザイン事務所に勤めていた光にとって、父親が残した店は重荷でしかなかった。ラーメン作りにも自信がもてず、従業員とも衝突する日々。そんな中、母親・嘉子(山口紗弥加)と屋台をはしごしながら初めて聞いた昇の逸話。そこから昇が屋台を始めたいきさつや、1杯のラーメンに込めた想いを知った光は、記憶を頼りに父の味を再現しようと試行錯誤を始める...。

監督:瀬木直貴(『Watch with Me ~卒業写真~』『KIZUKI』『千年火』) /脚本:我妻正義(『岸和田少年愚連隊』『新仁義なき戦い』)
プロデューサー:藤倉博 製作:『ラーメン侍』製作委員会
出演:渡辺大 山口紗弥加 津川雅彦 他
配給:ティ・ジョイ/配給協力:東映 九州支社 ©『ラーメン侍』製作委員会

10月22日(土)よりT・ジョイ博多、T・ジョイ久留米他 九州一斉公開!

『ベンダ・ビリリ!』上映会の御礼

『ベンダ・ビリリ!~もう一つのキンシャサの奇跡』の上映会にお越しいただいた皆様ありがとうございました!

お客様への御礼の言葉を選んでいるうちに思わぬ時間がたってしまいました。

まず上映会前に起こった東日本大震災の事から。
大地震が起きた事をラジオで聞き、慌ててテレビをつけました。
最初の混乱、続く大津波、千葉の石油コンビナートの大爆発...まるで映画かと思うほど現実感のない凄まじい映像の連続に、しばし呆然としました。
しばらくして東京の配給会社から地震による東京都心の機能停止情報が続々入り、もう仕事どころではなく「日本はどうなるんだ...」という不安の中、祈るような気持ちでテレビを見続けました。

そして日々被害の状況があきらかになる中、何本もの映画の上映自粛、延期が決定。

映画を上映するはずだった映画館はもちろん、広告が中止になるメディアやその対応をする代理店に至るまで、とにかく現場は大混乱。
プロジェが関わる作品も2本公開延期が決定。一方で製作宣伝をしている『ラーメン侍』は久留米で撮影中で、出演者が現場入りできなくなったり、予定していたロケ取材を中止せざるを得なくなるなど、事態収拾にてんやわんやでした。

そんな中、今"映画に出来る事"、今"映画を宣伝する意味"を何度も考えました。

作品によっては上映会自体中止していたかもしれません。
でもこの『ベンダ・ビリリ!』は、今やる意義があると信じて実施しました。

「来るかどうか迷ったけど来てよかった」

「今苦しんでいる東北の方たちにこそ見せたい映画ね」

お客様にそう言っていただけて、私たちもたくさん勇気をもらいました。
足を運んでくださったお客様、トークゲストの皆様、サポートしてくださったスタッフの方全てに感謝しています。

これからも映画の可能性を信じ、日々精進してまいりたいと思います。

改めましてこの度の東日本大震災により被災された皆様にお見舞い申し上げます。
個人としてできることはもちろん、仕事を通してできることを模索しながら、1日も早く皆様が元気を取り戻せるよう心からお祈りしております。
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福岡だから鑑賞できる美術展なのです。

福岡市博物館と市美術館で浮世絵展が同時スタートしました。

葛飾北斎の名画が展示された"大北斎展"と、
歌川広重など日本が誇る人気絵師の作品を集めた"浮世絵コレクション展"が、
同時に楽しめるという粋な企画です。

まず、北斎の名画300点が大集合する「生誕250周年 大北斎展」は、福岡市博物館で、5月22日(日)まで。
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世界に誇る天才絵師・葛飾北斎の一大コレクションです。
連作錦絵の中でも特に有名なのは、荒れ狂う海の様子を描いた「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」、
花魁・町屋の娘など、当時の美女を描いた「婦女風俗画」(肉筆画)、
そして18m×12mの巨大な「達磨(だるま)図(復元)」など、
代表的な作品約300点が展示されています。
驚異的な集中力で晩年まで絵を描き続けた北斎。
30回も名前を変え、90回も引っ越したと言われている、その実態は忍者だったとか、隠密だったのでは?
とも言われている謎の絵師の作品が存分に楽しめます。
4月17日(日)には緒形拳が北斎に扮して話題を呼んだ「北斎漫画」(監督・新藤兼人)が上映されます。要申し込み。


そして、もうひとつが福岡市美術館で開催されている
ハンブルク浮世絵コレクション展」で、5月8日(日)まで。
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ドイツ・ハンブルク美術工芸博物館所蔵の5000点を超える浮世絵の中から、
ほとんどが日本初公開となる約200展を展示。
歌麿・写楽・広重という人気絵師たちの作品が一堂にそろっています。
美人画の喜多川歌麿が"心中もの"を描いた「流行模様哥麿形 お染 久松」や、
謎の天才絵師・東洲斎写楽があの役者絵ではなく、
普通に役者を描いた「松本米三郎のけはい坂の少将実はしのぶ」などが見られます。

実はこの展覧会が開催されていることは、とてもラッキーなことなのです。
というのも、大震災以来、海外の美術館また個人が日本には作品を貸さない
ということが起こっているからです。

共同通信社によると、
横浜美術館(横浜市)は、ロシアのプーシキン美術館が所蔵するフランス絵画約65点を展示する
「プーシキン美術館展」(4月2日~6月26日)を中止しました。
また三井記念美術館(東京)でも、アメリカ・ホノルル美術館所蔵品による「北斎展」(4月16日~6月19日)を
「東日本大震災によるホノルル美術館側の事情」で中止になりました。
さらに、フランス政府が美術品の日本向け輸出停止を命じたため、山梨県立美術館(甲府市)の「モーリス・ドニ」展
(4月16日~6月12日)と広島県立美術館(広島市)「印象派の誕生」展(4月5日~5月29日)も中止となったようです。

そして、根津美術館(東京)の「KORIN展」(4月16日~5月15日)では、
尾形光琳筆の国宝「燕子花図屏風風(かきつばたずびょうぶ)」(館蔵品)をアメリカのメトロポリタン美術館所蔵
「八橋図屏風」と並べる予定でしたが、八橋図の出展が延期されたため、燕子花図を中心にした館蔵品展に変更しています。
欧米の美術館から優品を集める東京国立博物館の「写楽」展も、4月5日開幕を5月1日に延期しましたが
「海外からの出展作品が予定通り全てそろう確証はない」ということです。

だからこそ、この貴重な二つの美術展をじっくり見ていただきたいと思います。
時期がちょっとずれていたら見られなかったかもしれません。
福岡だからこそ享受できるもの、演劇にもコンサートにも美術展にも足を運びましょう。
震災にあった美術館や博物館の作品がどうなったのかも、気がかりですね。