リンとルーヤンによる灯明アート

アジ美に滞在中のアーティスト、リン(ベトナム)とルーヤン(中国)の二人が、博多灯明に参加。
ルーヤンは映像、リンはレイアウトの作品の様です
雨で他のイベントが中止になり不運でした。

なお、二人の滞在成果発表の初日は、こちらのLuisaのオープニングと同じ日です。彼女たちのオープニングは昼間にあるので、12日はぜひ、アジ美ー紺屋のコースでアートな土曜日を楽しんで下さい






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福岡市都市景観賞2010を受賞しました

この度、紺屋2023で福岡市都市景観賞2010を受賞致しました。

正直まさかの受賞でびっくりしております。

福岡市都市景観賞は今年で既にもう24回目の伝統ある賞。
これまでに様々な建築物や景観が100件以上受賞しておられます。

この賞は、市民からの推薦によって選考対象作品が選ばれ、
その後審査委員会によって受賞物件が決まります。
今年は約160件の中から8件が選ばれたそうです。

この推薦ですが、他薦以外に自薦も認められているのですが、
ありがたいことに紺屋2023は他薦でして、僕らが知らないうちに応募されていて、
一次審査を通過しましたの御知らせで知ったほどです。

正直最初は、いわゆる都市景観には貢献していないと思うのだけど・・・・・・
といった半信半疑な状態で、まあ駄目だろうと思っていたら、
なんと受賞してしまいました。

受賞理由が、
建物と人々の活動が一体化することで生まれたこの画期的な場を、新たな「景観」の概念として捉えた
ということでした。

これまで、人と物の入っていないのが最も良い状態、というのが建築写真や建築空間の常識だった中で、それに対してずっと疑問を持っていた者としては、まさに人と物があっての受賞ということは、
大変嬉しい限りです。

人があっての景観。
そう思いますので、これからもこういった受賞作品が増えることを期待したいと思います。

そして、今回の受賞は何より「人々」のおかげです。
いつも紺屋に関わって頂いている方々、利用して頂いている方々、お越し頂いている方々に、
この場をお借りして、心より御礼申し上げます。

野田 恒雄

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iTunes BEATLES 映像

iTunes で BEATLESの Live at Washington Coliseum ,1964 が無料で視聴できると知って、お昼がてら見てみた。

あまりビートルズは詳しくなく、映画を見たりしたことがあるぐらいで、CDも持っていないぐらいなので、まさに興味本位のミーハー根性でしかなかった。
しかし、見てみてびっくりしたのは、その当時の熱狂ぶりだ。アメリカ初来日公演ということもあったが、嘘じゃないかと思うほどのオーディエンスの発狂さだ。狂い死にそうな人がいる。

何が当時ここまで人を動かしたのだろう。

もちろんビートルズの音楽自身や彼らのスタイルの新しさがあったのは言うまでもない。
だが、一方でその登場のタイミングと時代を考えずには要られなかった。
ジャズのバップやプレスリーによるロックなど、先人たちが伏線となった音楽の文脈もあるが、何よりその当時人々がそれを求めたという時代性、社会の状況、国や政治の状況も大きく影響している。
当たり前のことだが、改めてそれを実感させられた。

ビートルズがそれをビジネス戦略的な感覚で情報として得て行動に移したなんてことあるはずはないが、何らか時代や社会の空気を感じとったところはあったと思う。それを音楽として表現したわけで、それはまさにアーティストと言える。むしろビジネス戦略では出来ない飛躍をその感性によってなし得たとも言える。

自分が日々無意識に感じていること当たり前だと思っていること。困難ではあるが、それを知ることが重要な何かを知ることになる。

Appleの40分にもなる映像を無料配信するというビッグサービスのおかげで、色々考えさせられた。
僕のような中途半端に興味がある人には効果的な宣伝だろう。僕でも少しは欲しくなったぐらいだから。









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尖閣諸島の映像流出と世論の関係

尖閣諸島での漁船衝突事件の映像が流出した事件。
すっかりメディアの報道の中心は、その保安官をどうするか、といったところに移ってしまい、
もはやニュースにもならなくなってきた。
しかし、ここでこの件を止めてはならないと思う。

流出させた保安官も、映像を国民に公開せよと叫んでいた政治家も、
「世論が見たいと言っている」
を根拠にして、発言していた。

しかし、本当に果たして皆が見たいと思っていただろうか、と思うのだ。

もちろん「興味本位」で見たかった人はたくさんいるだろう。
それは、ニュースになっている有名な事件のその瞬間を見たい、という
「衝撃の瞬間!!」や「警察24時!!」的な番組を見たい気持ちと変わらないのではないか。

しかし、政治家や保安官が言っていた、「国民に見せるべき」という思いは、
「民主主義の国として国民に情報を公開し、国民が共有した上で、国全体で議論すべき」
というところにあるのではないかと思う。
政治家はどうか分からないが、保安官は少なくともそういう思いがあったのではないか。

しかし現実は、かなり無責任に街頭で応える「世論調査」というものがその根拠になっていて、
本当にその人が、国民としてそれを見た上で議論したいから見たい、と言っていたどうかは分からない。
いや、はっきり言って「国民として見ておかなければならない」「そしてそれを見たことに俺は責任をもって議論する」という気持ちで調査に応えた人はたぶんほぼ皆無で、
ただただ「見てみたい」でしか無かったのではないかと思う。

そんな、「いや、俺は別に見たいとは言っていないよ。でもみんなは見たいんじゃない?」
的な誰も責任をとらない状況で生まれた調査結果と空気が、保安官の気持ちを動かし、
映像流出へと働いたのであれば、これはかなりまずい状況だと思う。

何度も何度も繰り返し反省させられる戦争もたぶん、「いや、俺は責任をもって、戦争した方がいいとは思ってなかったんだけど、みんながさあ、」という人達がほとんどで、でもそんな人たちがつくった「世論」がなんとなく戦争賛成に動き、それをメディアが煽り、政治家と軍が勘違いして、と動いていったんじゃないかと思うことがある。

実際、煽ったメディアはもう取り上げてさえないし、ましてや映像を見た上で議論がさらに深まったとも思えない。国民も全然そんな議論していないし、むしろ、「へえ、こんな感じだったんだ」「映像見たし、気は済んだ」みたいなことになっていて、まったくもってどっかのテレビ番組の決定的瞬間を見たあとの家の中の空気と変わらない気がする。

このメディアと世論調査、なんとかならないものだろうか。

民主主義が浸透していて、個々が自分がその発言に責任をとる、という上での調査と、
なんとなく民主主義の国にいる人達がその時の気持ちで発言している調査。
これは雲泥の差であり、後者はまさに大衆調査だ。

そんな大衆による世論が、政治や外交、ましてや守秘義務にさえ影響を与えていることこそ、
大きな問題ではあり、ジャーナリズムが取り上げるべきことなのではないだろうか。
ここが変わらなければ、また戦争になったっておかしくないと思うのだ。

アーバンデザイン賞2010を頂きました

この度アーバンデザイン賞2010を頂戴しました。

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アーバンデザイン賞とは、建築や都市計画の研究者の方々によって構成されるアーバンデザイン研究体が毎年独自に選出して贈られる賞です。
※アーバンデザイン研究体:http://www.udmovement.com/
毎年研究体構成メンバーの方から推薦があり、理事等の方々によって選考してえらばれるもので、
今回は22件の推薦の中から4件が選ばれ、そのうちの1つに選んで頂きました。

今回は、冷泉荘・紺屋2023等ビルの再生プロジェクト、として、これまでのトラベラーズプロジェクトによる活動が評価され、頂く事となりました。

この場をお借りして、これまで様々なかたちでプロジェクトに関わって下さった方々、そしていつも恊働しているTRAVEL FRONTのメンバーに、心より感謝申し上げます。

今年度僕らの他は、東京R不動産、大阪のから堀倶楽部、柏の葉アーバンデザインセンター、の方々が選ばれておられます。
※授賞式の様子:http://udmovement.exblog.jp/11915324/
またこれまでにも、槇文彦氏・隈研吾氏・妹島和世氏、そして昨年は大学時代の恩師である小泉雅生先生など、蒼々たる顔ぶれの方々が受賞しておられ、大変身の引き締まる思いです。

これからの方々の名に恥じぬ様、そして、このアーバンデザイン賞の名に恥じぬ様、
これからも精進して参りますので、今後ともご指導・ご鞭撻のほど、なにとぞよろしくお願いします。

野田 恒雄
TRAVEL FRONT(TRAVELERS PROJECT事務局) 主宰
/number of design and architecture 代表