福岡市 舞台芸術創造発信プロジェクト 走れメロス 是非ご来場下さい

2006年の冷泉荘立ち上げ時にオープニングを務めて頂いて以来、2009年冷泉荘終了までの毎年の周年イベントへの出演や福岡大学での講義内ゲリラ公演でご一緒させて頂いたり、「埋められた子ども」、寺山修司「アダムとイブ、私の犯罪学」やW.B.イェイツ『窓ガラスに刻まれた言葉』『煉獄』『骨の夢』などの観劇を通して、毎回驚きと新たな視点を提起してくれる劇団GIGA。http://spacegiga.com/

僕が芝居に興味を持つきっかけになった思い入れ深い劇団です。2006年はおかげで芝居からミュージカル、歌舞伎、コンテンポラリーダンスとほぼ毎月なんらかの舞台を見に行く一年になり、今はそこまでの頻度ではありませんが、見に行くことが習慣となりました。
よく言われることですが、舞台芸術は絶対に生で見ないと分かりません。そのため、2006年以前の僕みたいに、一度見たらはまるはずなのにその機会がないため見に行く習慣がない人、も潜在的にかなり多いと思います。
ただ、肝心なのは、最初に何を見るか。

そういう意味で、僕にとって実質最初が劇団GIGAだったのは幸運?だったと思います。今や東京で野田MAPに参加するようになった菊沢さんはじめ五味さん猛者さんなどの一癖も二癖もある役者さんたちと、そして「利賀演出家コンクール」優秀演出家賞を受賞している奇才演出家山田恵理香。彼らの舞台でがっかりさせられたことは僕はまだありません。むしろ必ず毎回いい意味で裏切られます。

おっと、だいぶ前置が長くなってしまいました。失礼しました。

この度幸運にもそんな山田恵理香さん演出の舞台の舞台美術をさせて頂くことになりました。
Fukuoka in Asia 舞台芸術創造発信プロジェクト 子どもとおとなのための舞台芸術「走れメロス」
http://www.ffac.or.jp/event/event-doc.asp?did=578

今回も期待を裏切らない演出になりそうです
そんな演出を美術がちゃんと受け止められているか
年明けから色々苦悩して僕なりに行き着いた答えですが、そのジャッジは観客の皆さんにして頂きたいと思いますので、ぜひ一度ご来場下さい

特にお芝居が初めての方にはぜひこれを最初の観劇にしてもらえたら幸いです
そしてそれをきっかけに舞台芸術にはまって下さったら望外の喜びです

なお、これは移動式劇場プロジェクトでもあります。今回が難しくてもぜひまた次回以降に。
ちなみに舞台美術は今回諸事情あってデザインを変更しての開催になりますので、深まっていくであろう演出ふくめ行く次回以降もぜひご覧下さい

野田

Fukuoka in Asia 舞台芸術創造発信プロジェクトに参加します / no.d+a

この度舞台美術として参加させて頂くことになりました。

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Fukuoka in Asia 舞台芸術創造発信プロジェクト
子どもおとなのための舞台芸術
『走れメロス』
原作 太宰治
脚本 永山智行
演出 山田恵理香
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福岡オリジナルの舞台芸術環境・人材を育成し、
アジア・世界に発信できる舞台芸術作品を創作することを目的とした
"Fukuoka in Asia 舞台芸術創造発信プロジェクト"
プロジェクト第1弾作品は、"友情""信頼する美しさ"という
テーマにとどまらず、多くのテーマを含み、音楽を聴くような
リズムを感じる言葉で書かれた太宰治の「走れメロス」を、
セリフの美しさに定評のある永山智行脚本、
物語の本質を抽出する演出山田恵理香で、
子どもからおとなまでが楽しめる
舞台芸術ならではの作品として制作します。

[随時更新]
Twitterアカウント @meros_fukuoka

【キャスト】
石丸明裕
五味伸之( 空間再生事業 劇団GIGA)
椎木樹人(万能グローブガラパゴスダイナモス)
瀬口寛之 (グレコローマンスタイル)
竹内元一(万能グローブガラパゴスダイナモス)
三原宏史((劇) 池田商会)

【日時】
2012年3月22日(木)~27日(火)
3月22日(木)19:00
3月23日(金)19:00
3月24日(土)14:00/17:00
3月25日(日)14:00/17:00
3月26日(月)14:00/19:00
3月27日(火)14:00

【会場】
パピオビールーム 大練習室
福岡市博多区千代町1-15-30
Tel:092-633-2180

チケット取り扱いなど、詳細は
http://www.ffac.or.jp/event/event-doc.asp?did=578
をご覧ください。

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Fukuoka in Asia 舞台芸術創造発信プロジェクトとは
「創造」「発信」および「人材育成」を目的とした舞台芸術のプロデュース公演。福岡および九州の人材を中心に、子どもからおとなまでが舞台芸術の面白さを体感できるオリジナル作品を創作し、国内外へ発信できる環境をつくることを目指す。

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お問合わせ
〒810-0802福岡市博多区中洲中島町3-10 福岡消防会館6F 
(財)福岡市文化芸術振興財団 事業課 事業係(担当:高橋・横山)
TEL 092-263-6265/FAX 092-263-6259
E-mail  plan-e@ffac.or.jp


感想『ロボットとは何か』(石黒浩 著) / no.d+a

『ロボットとは何か』(石黒浩著 講談社現代新書)を拝読

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人はなぜ生きているのか どこに向かっているのか

最近漠然と考えてしまう事がなぜか増えてきた

経済原理以外の有効な、全ての人が共有できる原理はなかなか見出せない今の時代を感じると、
だいたいそもそも人間はなぜ生きているんだろう、と自然に考えてしまうからなのかもしれない

どこからやってきて、どこへいくのか
何かの目的があるのか そもそも終わりはあるのか
しかし終わりのないものなどあるのか
なぜこれほど複雑な構造をもった生物が存在する必要があるのか

疑問はつきない

僕の足りない頭と経験では、まったく見えない

でも、この疑問は別に僕だけのものではなく、
人にとっての永遠の大きな疑問だ
もしかすると実は人間はこの疑問を抱き続けるようにしかプログラムされていないのかもしれない

しかし実際はこの疑問に正面から取り組んでいる人はそれほど多くないのではないか
答えが出ないかもしれないことに取り組むことはつらいことだし、
先の見えない難問に取り組みむことを生業にして今の社会で生活するのは簡単なことではないと思う

でもこの本の著者である石黒浩氏はそれに真っ向から取りんでおられる
そう思った

この本は、題名は「ロボットとは何か」だが、実際は「人とは何か」について書かれていると感じた

しかもロボット研究という社会的意義と需要がある分野の研究を通して取り組んでおられるので、
まさにこの永遠の疑問に取り組むことを生業とされている

その上、現実社会と切り離されていないし、一部の研究者や業界・分野の間でしか成立しない話で終っていない。
むしろ日常生活との距離をかなり近く感じる研究と実践で、色々ある経済学研究や政治学研究、または、種々の工学研究なんかより、現実的にも意義が凄く高いように感じた
いわゆる重箱の隅を突く研究とは完全に一線を画してる
いわば、本当の意味での「研究」という仕事の社会的役割を果たされているように思えた

ロボットを限りなく人間に近づけようとする過程で、
哲学・芸術・心理学・社会学と幅広い分野を横断し思考されていて、
それらを含めて工学研究されている

もちろん読者に気を遣ってそうされていると思うが、
工学的な専門用語はほとんど出て来ないで、分かり易い言葉だけで説明されているのは、
その辺のそうした他分野と連携・連動されながら研究しておられる日頃の思考も影響しているのではないかと思う

だから哲学書を読んだ後のような、なんとも言えない、ますます疑問が深まるばかりの気持ちではなく、
なぜか、疑問は全然解消されていないのに、読み終えると清々しい気分にさえなってしまった

と同時に、この人答え出してしまはるうんちゃうやろか、とさえ思えた

そして、仮に石黒さんご自身は答えにたどり着けなくても、
石黒浩さんという「人」を研究することがそのまま、人とは何か、の研究になってしまう気さえした

とにかく面白い著書と著者

ちなみに8月にある紺屋サマースクール2011の特別講師をして頂く予定
今からむちゃくちゃ楽しみだ
(だからいい風に書いているのではけしてありません)









JALの子供のためのワクチン募金活動@羽田空港

羽田空港でたまたまJALが世界の恵まれない子供のワクチンのための募金活動に遭遇。何の気なしに手元にあった小銭を募金。
すると思いがけずお返しの品をもらった。それは実際にパイロットが使っている世界の航路地図がプリントされたブックカバーで、なかなか良かった。
なんとなく、これはイイな。もう一つぐらいあってもいいかも、と思い歩いていると、またまた別の場所で募金活動に遭遇。思わずまた募金してブックカバーをもう一つもらった。
でも・・・
「これはなんかちがう」
と若干の後悔と違和感が残ってしまった。

from I-phone

福岡市都市景観賞2010を受賞しました

この度、紺屋2023で福岡市都市景観賞2010を受賞致しました。

正直まさかの受賞でびっくりしております。

福岡市都市景観賞は今年で既にもう24回目の伝統ある賞。
これまでに様々な建築物や景観が100件以上受賞しておられます。

この賞は、市民からの推薦によって選考対象作品が選ばれ、
その後審査委員会によって受賞物件が決まります。
今年は約160件の中から8件が選ばれたそうです。

この推薦ですが、他薦以外に自薦も認められているのですが、
ありがたいことに紺屋2023は他薦でして、僕らが知らないうちに応募されていて、
一次審査を通過しましたの御知らせで知ったほどです。

正直最初は、いわゆる都市景観には貢献していないと思うのだけど・・・・・・
といった半信半疑な状態で、まあ駄目だろうと思っていたら、
なんと受賞してしまいました。

受賞理由が、
建物と人々の活動が一体化することで生まれたこの画期的な場を、新たな「景観」の概念として捉えた
ということでした。

これまで、人と物の入っていないのが最も良い状態、というのが建築写真や建築空間の常識だった中で、それに対してずっと疑問を持っていた者としては、まさに人と物があっての受賞ということは、
大変嬉しい限りです。

人があっての景観。
そう思いますので、これからもこういった受賞作品が増えることを期待したいと思います。

そして、今回の受賞は何より「人々」のおかげです。
いつも紺屋に関わって頂いている方々、利用して頂いている方々、お越し頂いている方々に、
この場をお借りして、心より御礼申し上げます。

野田 恒雄

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