年末年始の芝居・コンサート報告

2011年の年の瀬から2012年の年明けまで、観劇三昧でした。

12月23日は、もう福岡で恒例行事となった「博多座文楽」人間国宝6人が毎年来てくれます
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昼の部、夜の部、ずっと博多座におりました。
必見は義太夫の竹本住太夫さんと、人形遣いの吉田蓑助さんですが、住太夫さんは87歳、蓑助さんは78歳というご高齢ながら、その義太夫節の心のこもり方と蓑助さんが操る人形のあだっぽさは耳と目を見張るばかりです。

ほとんどの場合、住太夫さんと蓑助さんは昼の部と夜の部に分けられるので、どちらも見なければならない状況となります。
文楽未見の方は、今年ぜひ!

翌日の24日は久保田利伸のコンサート、福岡市民会館というキャパ1,100人ほどの比較的小さなホールで行われました。(この市民会館好きなミュージシャンは多いらしい。3階席までが舞台に近いので、ライブハウスのような空間。山下達郎もここが好き。)

25周年記念ライブなので、懐かしい曲が中心。
会場はもう踊りだす客もいて、ディスコ状態でした。
10年ぶりくらいの久保田のライブ、幸せな時間でした。

27日は辻井伸行くんのソロリサイタル
辻井くんのツアーにはUBSグループというスポンサーが付いておりましたが、ここ、スイスに本店を置く個人富裕層を顧客にしている金融会社。
会場のアクロスにも、お金持ちそうな方々がいらっしゃっておりましたよ。

曲目はモーツァルトとベートーヴェン。
初めての鑑賞でしたが、ランランもビックリの速弾きでした。
アンコールで弾いてくれたカーネギーホール公演のために作ったという「ジェニーへのオマージュ」まで、心が洗われるような演奏です。

そして、31日の大晦日にふさわしい「ローキーホラーショー」!!
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そう、あの伝説のロックミュージカル!
主役は劇団新感線の古田新太、演出はいのうえひでのり、これまでの日本公演に出演した藤木孝、ROLLY,岡本健一も総出演です。

古田新太が痩せたのは、このためだったのか!と認識。
2時間ほどの公演でしたが、アンコールでは大晦日ということで、観客も混じって「第九」の大合唱
いやあ、楽しかったああ!!

2012年、年明けはタイガースですよ。
沢田研二のコンサートとしか知らされてなかったのですが、実はサリーもタローも、ピーも復帰のタイガース公演。
曲は全曲、タイガース時代のものなので歌えるんですなあ。
観客もほとんどがアラ60。

ジュリーが太ったとはいえ、その歌声は変わらず。
驚くのはピーの変わらない体型とドラムの技術
高校の教師をしていたので、ハンディは大きいはず。なのに、技術と体力は衰えず!すごい!
タイガースは1967年から1971年までのたった4年間しか活動してなかったことを初めて知りました。

1月8日は北九州芸術劇場で「90ミニッツ」。
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三谷幸喜生誕周年記念最後の芝居です。
登場人物は西村雅彦と近藤芳正二人だけ。
実際に起こったことを題材にした医療問題がテーマですが、なぜ今、このテーマを選んだのか。

三谷さん生誕50周年の新作は4本。
「国民の映画」「ペッジパードン」「ろくでなし啄木」とこれ。
ナチス時代の映画政策、夏目漱石、石川啄木、そして医療の話。
ペッジパードンだけは見逃しましたが、三谷さんのテーマ選び、興味あります。

新年早々にあった「中居のかけ算」は萩本欽一×三谷幸喜×中居正広の初顔合わせが面白かった。
もっとも感心したのは、中居くんのインタビュー力でした。

今年も芝居にミュージカル、コンサートと楽しむ1年とします!

1月の観劇ツアー

年開けから怒涛の観劇ツアー中です。

...しかし何故こんなに詰めてしまったのか。
バカだから観劇後のハイテンションで夜中まで飲んでしまい、翌日フラフラになりながら劇場へ行く始末。
途中記憶をなくしそうになる自分との死闘を繰り広げ、終演後は矢吹ジョーのような憔悴ぶり。

耐久観劇レースかよ(だったら飲むな)

という事で、今年に入って見た芝居から3本ご紹介します。
これからツアーが続く芝居なんでポイントだけ。

『ロッキー・ホラー・ショー』

リチャード・オブライエンの舞台をもとに1975年に映画化されてから以降、世界的にカルトな人気を誇る作品です。

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めがねは10年くらい前に再映で映画を観ました。

「映画館で紙吹雪をまいたり傘をさしたり大騒ぎしても怒られないよ」と力説するコテコテファンの友人の勧めで、初見にも関わらずコスプレをして数人の仲間と大騒ぎ。
そういう事をしてもいい回だったはずなんですが、まじめに観ていたお客さんが中盤でついにブチ切れ、厳重注意を受けて全員シュンとなったことも今ではいい思い出です。

その『ロッキー・ホラー・ショー』をあの劇団☆新感線のいのうえさんが演出!
古田新太主演、右近健一出演
と聞いて大興奮。
しかも年末から年明けにかけてキャナルシティ劇場でやってくれる!(単にいのうえさんが里帰りしたかったんじゃないかという噂も)

客席にはサイリウムを持った人やメイド服の女子(筋金入りファン)がチラホラ。
正直に言うと、意外とまじめな『ロッキー・ホラー・ショー』だったんですが、いのうえさんはじめ出演者にもファンが集っただけあって、愛を感じる公演でした。

とにかく古田新太のフルターが美脚!
でも首から上デカっ!
◎ンピースのイワンコフにそっくりなんですけど。

あとニーコがめがねツボでした。
なんか、こう...子供の妖怪のような(酷)常に手足がジタバタしてる不可思議な動きが気になる。
そして声は「家庭教師ヒットマンREBORN!」のリボーンです(あ、みんな知ってる?汗)

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→劇場内限定のポップコーン500円(高い)
もとをとるために開演前5分くらいに出てくる、ボインなメイドさんから買ってみてください。面白いことがおこります。

『うるう』

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キャー!コバケンよ~!(お約束)

私のコバケン好きを差し引いても、今回のK.K.P秀逸でした。
言葉遊び、映像や影絵を使った凝ったアプローチなどの小林ワールドに加え、洗練された舞台美術と徳澤青弦さんのチェロとのコラボで、1本の演劇作品として完成度が高かったと思います。

人間社会から離れて、たった1人森に住む青年・ヨイチ。そこに突然小学生の男の子が迷い込んできます。最初は頑なに人との交わりを拒むヨイチですが、だんだん少年に心を開いていき...。

後半は会場からすすり泣きが。
今回は福岡で6日~11日までたっぷり公演してくれるので嬉しい限りです。
明日も見に行くんだ~うふふ。

『90ミニッツ』

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作・演出:三谷幸喜、西村雅彦、近藤芳正が主演の2人芝居。
『笑の大学』以来15年ぶりの顔合わせとあって、チケットは当然即完。

やった!チケット取れた!と狂喜しましたが、そのあとキャナルシティ劇場で公演決定。

...北九州よりキャナルの方が断然近かった。

...いや、いいんですけどね。全然気にしてませんけど...

交通事故に遭い手術が必要な少年。しかし地域の習慣から輸血を拒む父親(近藤芳正)とその父親を説得する役目をまかされた整形外科の副部長(西村雅彦)。

少年の命のリミットは90分。上演時間も90分です。
軽妙な掛け合いにクスクス笑いつつ、時間と共にあせりはじめる副部長の気持ちに感情移入して、こっちまでハラハラ。
『笑の大学』に通じるシンプルなシチュエーション。
観劇後「うーむ」と考えさせられます。

ちなみに、めがねに身体が2つあったら観てみたいのがこの舞台。
『トンマッコルへようこそ』2月11日(土)福岡・大博多ホール

舞台や映画で活躍するチャン・ジン作。
映画の方は宣伝を担当させていただきました。

あの映画の舞台版というだけでも観てみたいと思うんですが、演出が桟敷童子の東憲司!
チャン・ジンと東憲司かあ~どんな化学反応起こすんでしょうね。
まず間違いなく泣けると思うんですよね~観たいなあ。

でも同じ日に中日劇場『仮面のロマネスク』を観劇予定。
そうです。今年で退団が決まった大空祐飛の名古屋公演です(知ってる前提で話を進めるけど)

あ、そうだ。中日の宣伝もしておこう。
私の大好きな柴田侑宏先生脚本、そして今めがねから絶大な信頼を得ている植田景子先生演出です。

原作は今から200年以上前に書かれた「危険な関係」というフランスの小説。

動乱に揺れるフランス宮廷を舞台に、美貌の青年貴族ヴァルモンと若き未亡人メルトゥイユ侯爵夫人の冷徹で官能的な恋の駆け引き(宝塚公式HPから)

「仮面のロマネスク」というタイトルがぴったり。
大人の女子でもお勉強になる男女の倒錯的な恋の駆け引きが描かれています。
さすがフランス。200年も前からフランスです(偏見)

めがねとちびっこOが敬愛するヨン様が出演した『スキャンダル』も「危険な関係」がもとになってるんです。
...ヨン様はその後、松尾スズキに似てるとか言われてさんざんでしたが(「似てないもん!」と強く言えない)

これがポスターです。

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うおー黒髪ウェーブ!エッロ!(鼻血)
名古屋コーチンも楽しみだみゃー。

福岡のクリスマスイルミネーションです!

天神の警固公園
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キャナルシティ博多
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博多駅前
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どのイルミネーションが好きですか?

韓国おススメ商品

めがねが韓国でハマっている商品をご紹介します。

→左からシリアル、バナナ牛乳

カリカリした甘いスナックの中にチョコレートが入った「シリアル」。昔日本にも売っていて大好きなお菓子だったので、韓国に行ったら大量買いします。その隣の不思議な形の容器は「バナナ牛乳」。韓国映画で細いストローをつきさして飲んでるシーンを見たことありませんか?
ちなみにその隣はチョ・インソンがモデルをつとめる「ババコーヒー」という新商品。大阪人だったら買わないんじゃないかという商品名。味は...普通でした(当たり前)
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→左からとうもろこし茶と豆乳

最近は日本でも買えるようになった「とうもろこし茶」のペットボトル。コーンのこうばしい匂いがたまりません。日本で本格的に根付いてほしい。その隣が豆乳。このメーカの豆乳に今度の旅行でハマってしまいました。他にもいろんな味があるので、是非お試しください。
余談ですが、韓国のお茶のペットボトルに砂糖が入らなくなったのはつい最近の事です。当時はトマトジュースにも砂糖が入っていて、飲んだ瞬間吹き出しそうになりました。「無糖」を必死に探して飲んでたなあ。今はスタバ系ができて、コーヒーも「基本無糖、砂糖はご自由に」タイプが増えましたが、マクドナルドのコーヒーはいまだに加糖で出てきます。
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→フェイスショップのマニキュア、お洋服

「フェイスショップのマニキュア」は1つ1000W(70円くらい)でカラーが豊富。特に秋の新色はマット系で可愛い色が揃ってます。下の洋服は1枚700~2000円くらいで買いました。南浦洞の国際市場の近くには安くてオシャレな洋服屋さんがズラリ。セールが始まったらもっと安くなります。
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→iPhoneケース

これが今回一番のヒットでした。「パン型のiPhoneケース」です。しかもパンの香りつき。弾力のあるふわふわした"iPhoneパン"からプーンとおいしそうな匂いがただよってきます。お値段は10000W(700円)です。これ売ってた男の子がイケメンだったなあ...
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→エチュードハウスのかたつむりクリームと化粧水と美容液のセット

IKKOのスタンディが店頭にドーンと立っている「エチュードハウス」。めっちゃ若い子向けのピンクピンクしたファンシーな店構えに、入店を拒否されるんじゃないかと不安になります。それでも頑張って買いに行くのは冬にかかせない「moistfull」シリーズの化粧水と美容液を手に入れる為。トドメに「かたつむりパック」でコーティングすれば冬でもツヤツヤの素肌が保てます。化粧品を買うと大量にくれるサンプルのおまけもうれしいですよね。
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→MarketOのブラウニーとカルビソース

ちびっこOが開拓した「MarketOのブラウニー」。スーパーで売ってるような安いお菓子なのに、結構マジなブラウニーなんです。「カルビソース」は韓国で見たテレビCMにつられて買ってみました。このタレにつけこむだけで牛でもブタでも鳥でも簡単にカルビになるというすぐれものソース。やさぐれ女子会でも使ってみたけど好評でした。
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→じゃがいも麺とうどん

韓国に行ったら、この2種類は絶対に買ってきます...段ボール箱で(そして帰国時に後悔する)上が「じゃがいも麺」です。もちもちした触感の麺としょっぱいスープが絶妙。下は「ノグリ(たぬき)」のうどん袋麺です(どん◎衛とは関係ないと思うけど)コンブがついていて、付属の粉末スープと一緒に5分煮て出来上がり。くせになる味なんですよね...。

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→みそ(サムジャン)

「サムジャン」は焼肉屋で必ず出てくるニンニク入りの甘いお味噌です。安いお肉でも格段においしく感じるし、生野菜にも良くあいます。ハングルが読めなくても色で判断。メーカーが違っても「緑」です。ちなみに「赤」がコチュジャン、「黄土色」がテンジャンです。
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もう名人の域です!志の輔落語は...

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キャナルシティ劇場であった「立川志の輔、立川生志兄弟落語会」に行ってきました。

立川といえば、今年亡くなった談志師匠が、昨年12月に博多座で初の落語会「立川談志・立川生志 博多座親子会」があり、なんとかチケットを手に入れてみたのを思い出します。
この2~3年、談志師匠が危ないといわれていたので、この舞台が最後かも知れないと思い、駆けつけた人が多かったと思いますが、その通りになってしまいました。

立川生志さんは福岡出身、福岡大学人文学部出身で、まさに私の後輩です。

福岡から落語家が出るなんて...と思ってましたが、生志さんが談志師匠に弟子入りを頼んだときも「九州出身はなまりがあるから、江戸落語は語れない」といわれたそうです。

それを承知で弟子入りした後も、高座で落語をしたあとに、談志師匠からぎっしり文字が書き込まれた祝儀袋を受け取ったそうで、それは、なまった箇所のチェックだったとか。
生志さんは、それを克服して真打になり、こうして、故郷の福岡に錦を飾ったのでございます。

しかし、客の目当ては志の輔の落語です。
立川流は、落語協会から脱退しているために、高座に上がれない。

だから、志の輔さんは、パルコ劇場などの劇場で落語をやります。
音楽から舞台演出まで高座ではやれない落語会に挑戦しているのです。

ちなみに、志の輔さんの舞台演出をやっているのは、劇団新感線や野田秀樹、三谷幸喜などの舞台美術をやっている堀尾幸男さんです。
今回は、兄弟会なので堀尾さんではなく、シンプルな落語会でしたけど。

福岡では「博多・天神落語まつり」などで、短いバージョンしか聴けないのですが、今回は約1時間半、たっぷり聴けました。

演目は「中村仲蔵」、桑田圭祐が入院中に、志の輔のDVDを見て泣いたというシロモノです。

血筋が命の歌舞伎界で、浪人の息子が苦労の末にトップ役者に成り上がる実在の人物を語る落語。
情景が浮かぶように語られるその物語に、すすり泣きが会場から聴こえてきました。

いやいや、志の輔落語、たいしたものです。
たった一人でキャナルシティ劇場を満杯にし、感動をいただけるわけですから、落語の世界は深いなあと感じた次第。
これは、クセになりますばい。