ティーンに勧めたい洋画スター

マイキーに勧めたい映画のその後の報告が遅れてました。
実はあの後方向性が変わって、マイキーを泣かせる映画をセレクトする事に。
DVD借りて見てもらっては感想を聞いていたんですが、いまだ泣かす事ができないという体たらく。

...皆さん、絶対泣けるテッパン映画は何ですか...(ずーん)
今は『おばあちゃんの家』で勝負をかけてるところです。

そんなメールのやり取りの中、マイキーが衝撃の発言をしてきました。
なんと、あの「リバー・フェニックス」を知らなかったそうです。

え~~~!!!!!!(驚愕)
10歳の差ってそんなにギャップが生まれるの!?

学生時代リバーに心酔していた私には「オードリー・ヘップバーン?知らないよ?」って言われるくらいの驚き。

めがねは洋画黄金期のお尻の方にちょこっと乗っかってた世代。
ジャニーズやAKB48、K-POPアイドルに熱狂する現代のティーンたちと同じくらい、『ロードショー』と『スクリーン』で取り上げられる洋画スターに心を躍らせたものです。

トム・クルーズ、ジョニー・デップ、ブラッド・ピット...当時人気があった映画スターの中でもリバー・フェニックスの人気と言ったらもう!

金髪、碧眼、どこか陰のある寂しげな表情。
少女漫画から抜け出してきたような美しい少年です。

彼が亡くなったニュースはあまりに衝撃的で、しばらく立ち直れませんでした。
逆に、死んだ事で伝説になったとも言えます。

今は太って眉間とあごが割れてしまったレオナルド・ディカプリオも、デビュー当時はポストリバーなんて言われてたこともありました(当時は「どこが!」って激怒してたけど、あの頃のレオ様は本当に綺麗でしたね。時の流れは残酷です...)

現在、空前の邦画ブーム。
ブラッド・ピットとジョニー・デップでお客さんが来ていた時代も終わり、洋画を見る判断基準が「大作感」という時代じゃないでしょうか。

リバーなんて最大のヒット作は『スタンド・バイ・ミー』と『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』(冒頭だけだけど)くらいですよ。
リバーを見たくていろんなB級映画を(おい)見ましたが、そういう"大好きな役者を見たいがためにマイナーな映画にも手を広げて見る楽しさ"みたいなものが復活してくれればいいなと思います。

そこでめがねが今のティーンに勧めたい若手がこの子。
『ヒューゴの不思議な発明』のエイサ・バターフィールド、15歳です。

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このチラシじゃ分からないんで、予告でチェックしてください。

父を亡くし、駅の時計塔に隠れ住む少年。
ひとりぼっちの彼の唯一の友人は、時計職人だった父が遺した壊れた"機械人形"です。
「人形を動かしたい、そうすればひとりじゃない」
人形が父親から自分へのメッセージを運んでくれると信じて、必死に父のノートを見ながら修理に没頭する日々。
やがて<ハート型の鍵>を持った少女とその育て親ジョルジュに出会い、少年の未来は大きく変わっていくのですが...

マーティン・スコセッシのファンタジーって...どんなの!?
と見る前は全然想像つきませんでしたが、映画愛にあふれたとても美しい作品でした。
タイトルから想像するような子供向けの作品ではないので、是非大人にも見てもらいたいです。

エイサ君は憂いを帯びた表情と強い意志を感じさせるアイスブルーの瞳が魅力的。
短パンから出た足がヒョロヒョロっと細く長くて、大人になる一歩手前といった感じ。
育ちの良さを感じさせる少年です。
...きっといい男に育つに違いない。グフフフフ。

こういう熟れ頃の少年にファンがついて、彼の出演作を追いかけてくれるといいなと思います。

イ・チャンドン監督無料講演会決定!

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えええ~~!マジで!????

こんな大物どうやって呼んだの!???

映画のキャンペーン???

つか、なんで福岡????

なんでなんで~~!!!

疑問はつきませんが、とにかくこれは行くっきゃないです!
イ・チャンドン監督を知らないという方は、とりあえず『オアシス』を見ましょう!ハァハァ(落ち着け)
念のため日時と場所を書いておきますね!

日時:2月29日(水)18時30分開場、19時開演
場所:西南学院大学 西南コミュニティセンター・ホール

イ・チャンドンって誰か知らないし、DVD借りるの面倒だし、西新まで行きたくないよーという方は、新作映画『ポエトリー』と監督のお話を一度で楽しめる舞台挨拶が同日KBCシネマで行われるそうですのでこちらをチェックしてください。
劇場HP→http://www.h6.dion.ne.jp/~kbccine/

めがねはこれから急いで帰って、講演会までにもう一回イ・チャンドン作品を観たいと思います!
フォォォォオオオオオ~!(興奮)

『人生はビギナーズ』(原題:Beginers)

監督・脚本:マイク・ミルズ 
キャスト:ユアン・マクレガー、クリストファー・プラマー、メラニー・ロラン、ゴラン・ヴィシュニック
公開:2月18日(土)より、ユナイテッド・シネマ キャナルシティ13他にて
配給:ファントム・フィルム/クロックワークス 
(C)2010 Beginers Movie, LLC. All Rights Reserved.
公式HP:http://www.jinsei-beginners.com/

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1月の末に試写でみて、とっても面白かったんでブログに書かなきゃって思っているうちに、映画公開されてました。やばい。

先週土曜日より福岡ではユナイテッド・シネマ キャナルシティ13にで公開中!

この映画、何が面白いってユアン・マクレガー扮する主人公(38歳独身の繊細なアートディレクター)の父親、名優クリストファー・プラマー演じるハルの生き様。

44年連れ添った奥さん(主人公にとっては母親)が亡くなった後、
「私はゲイだ。これからは本当の意味で人生を楽しみたい」
といきなりカミング・アウトしちゃうのです。

ハルが残りの人生を謳歌すべく、恋人募集のために送った写真がすごく笑えるんですけど、鮮やかなブルーのシャツのボタンを3段目まで外し、ちらりと胸毛を覗かせスマイル。

...うーん、セクシー?多分見る人が見ればセクシーなのに違いない。

この写真で、ハルは息子ほども年下の若い恋人を見ごとゲット。
遅れてきた春を謳歌するのですが、そんな矢先、病気が見つかり闘病生活も始まるのです。

ちなみに年下の恋人役を演じるのは、『ER 緊急治療室』でコバッチュ先生を演じていたゴラン・ヴィシュニック
髪型とかしぐさとか、全然コバッチュ先生と違って最初全然気づかなかった(驚)。

このエピソード、監督マイク・ミルズ自身の父親の実話を元にしているんですって。
グラフィック・デザイナー、映像作家として活躍している監督の私小説的で繊細な映像スケッチもこの映画の見どころのひとつです。
自然体に「アーティスト!」って感じなので、クリエイティブ系の人にも楽しんでもらえるはず。

話が横道にそれましたが、この映画の本筋は、そんな父親のカミングアウトに面くらいながらも、父の晩年の生き様に触発されていく息子オリヴァーの物語。

内気でやさしいんだけどどこかものすごく悲観主義者的なところがあるオリヴァーは、恋人が出来きてもなかなか長続きしないのです。
そんなある日、パーティで魅力的なフランス人女性アナと出会い、恋に落ちます。
でも、似たもの同士の2人にはそれぞれ心に壁があって...。

最近増えているらしい"恋愛できない症候群"の人にもオススメだと思われますが、個人的にはなんだかんだ周囲を気にして自分らしさを見失ってしまいそうな(私含め)普通の現代人にオススメです。

最後に、動物界にオスカーがあれば絶対助演男優賞をあげたいってほど芸達者で愛嬌のあるハルとオリヴァーの愛犬アーサーの心の声もユーモラスでいちいち和めますよ。

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ちびっこOのおススメ度 ★★★★☆

見逃せなくなった朝ドラ「カーネーション」

いまひとつ、見るのを楽しみにできなかった「カーネーション」でしたが、主人公の糸子が愛する男性として綾野剛クンが出演してからというもの、毎朝楽しみになりました。

綾野剛くんといえば、NHKで話題になった「セカンドバージン」で鈴木京香のダメダメ息子を演じていましたし、さらに2年前の「Mother」、あの芦田真菜ちゃんに泣かされたドラマで、真菜ちゃんを虐待する母親に尾野真千子さん、そのダメダメ愛人役が綾野剛くんでした。

そんなダメダメ役とは大きくイメージを変え、素敵なテーラーとして出演、いきなり注目を集めました。
でも残念ながら、あっという間に糸子の子どもが大きくなり、綾野クンの出演もなくなりました。

しかし!ここからさらに見逃せなくなってしまいました。

というのも、私が高校時代から働きたくてたまらなかった出版社が「文化出版局」。
そう、長女と次女が東京でファッションを勉強したいと入学したのが、文化服装学院。
文化出版局が出版している「装苑」はこの文化服装学院が母体となっています。

大学4年の就職時期に、私はこの文化出版局を受験に行きました。
ま、落ちたんですけど。
高校時代から「装苑」が好きで好きで、今週、役名・直子が受賞したのがこの「装苑賞」です。

コシノジュンコさんは文化服装学院に入り、2年の基礎コースを1年で終え、飛び級で小池千枝の担当するデザイン科へ進んだとか。
同級の9期生には、ケンゾーの高田賢三、ニコルの松田光弘、ピンクハウスの金子功ら、後のファッション界をリードする人材が揃っており、「花の9期生」と呼ばれていました。
ドラマに出てくる3人の男性たちです。

あの4人そろった写真も有名な写真です。コシノジュンコはデザイン科在学中の1960年(昭和35年)、この装苑賞を最年少の19歳で受賞。
ケンゾーも同時に受賞しています。
そして、番組では原口先生という男性になっていますが、モデルは小池千枝さんでしょう。

日本人に合う立体裁断用の人台(ボディー、トルソー)を開発し、また1957年から文化服装学院として男子学生の入学を開始するなど、日本のファッション界を世界的レベルに押し上げた人です。
その実績から日本ファッション界の"ゴッドマザー"であり、日本以外でも"マダム・コイケ"として有名です。
まだご存命ではないでしょうか。

最後に蛇足ながら、綾野剛クンの話題です。
なんと、今年の8月、新感線のいのうえひでのりが演出をし、音楽を布袋寅泰、共演に橋元じゅん、右近健一という音楽劇・雪之丞一座~参上公演「サイケデリック・ペイン」が東京サンシャイン劇場で上演です。

こりゃあ、見ないといかんです。
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こんなの福岡にもほしい!大人のための「蔦屋書店」

芝居のついでに、ぜひ訪れたかったのがここ「おとなTSUTAYA」です。
若者をターゲットにしていたTSUTAYAが、いわゆるおとな、団塊世代に向けて商品を発信することに決めた場所。

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東京・代官山の約4,000坪の敷地に、「代官山 蔦屋書店」を中心とした複合施設、「代官山T-SITE」が誕生しました。Tの文字をモチーフにしたファサードが印象的です。

建築は指名制プロポーザルで、イギリス出身のマーク・ダイサムとイタリア出身のアストリッド・クラインのユニット、クライン ダイサム アーキテクツが選ばれました。デザインワークは原研哉さん、空間演出は池貝知子さんが手がけたそうです。

「ほぼ日刊イトイ新聞」の対談で、TSUTAYAの社長・増田宗昭さんが「代官山オトナ計画」として、今までになかった店舗を展開すると言っていたのを楽しみにまっておりました。
→「ほぼ日刊イトイ新聞」はコチラhttp://www.1101.com/president/masuda-index.html

対談では2011年初夏にオープンといっていたのに、オープンしたという噂もなく、秋に延びたらしいと聞いて心待ちにしていたら、結局12月にオープンだったようです。

建物は3つ。その3つにまたがってマガジンストリート(雑誌コーナー)があり、
その両側に文学、アート、クルマ、料理などと分野分けがされています。

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映画のジャンルでは、廃盤になったりDVD化されていない名作をその場でDVDにしてくれるという画期的なサービスがあります。

音楽のジャンルでは、クラプトンの来日にあわせ、エリック・クラプトン使用のギターが飾ってあったとか。

もっともこだわっているのが人材だそうで、それぞれのジャンルにコンシェルジュと呼ばれる人たちがいる。
1000人ぐらいから選ばれた精鋭たち。
ジャズのライブハウスをやってた人、老舗の大手書店に長年勤めていた人、大手出版社の編集者、旅の達人とか...。

中でも、福岡にほしいと思ったのは、中央部分2階に位置するラウンジ部分。
図書館とカフェバーを融合させたような雰囲気。

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中央にあるカウンター台は本屋美術展のカタログで出来ています。

そして何よりすごいのは、このラウンジの壁をより囲んでいるのは雑誌のバックナンバーです。
平凡パンチやガリバー、アンアンなどマガジンハウスの雑誌はもちろん、エルやエルデコ、新建築、03、写楽など、いまや廃刊、休刊となった雑誌までもがひととおりそろっています。

雑誌好きとしてはたまりません!
毎朝、出勤前に、夜はアフター5に通いたくなる空間です。

お腹がすいたら、cafeダイニング「アイヴィープレイス」へ。
ランチタイムもディナータイムも1時間待ちの大盛況ですが、暇つぶしはいくらでもできますから、名前を記入しておけば、○○時にお越しくださいと案内されます。

今行っておくべき空間でしょう。