a+b=XからX=a+bへ

今までの新築または20世紀のモダニズムは、
a+b
の答えXを求めようとするものだったのではないか。
21世紀になって様々な新たな手法が登場したとはいえ、それらはXという答えの出し方が変わっただけのようにも見える。
×とか÷が出てきて、√やsinなどが計算技術の進歩で出来るようになったという感じか。

しかし、再生案件をやっていて毎回感じるのは、そういう思考では限界があると言うか、無理があるということ。
なぜならすでに再生の場合、既存が式の右項として出ているような状況だからだ。
つまり、ある方法でXが導き出されたが、残念ながらそのXには価値が無くなってしまい、新たな価値を、与えなければならない。その時単純にXを否定してaに変えようとしたり、またはXに何か新たなaを加えて変えようとするのは、どうも違和感がある。それでは結局今までの思考と同じで、結末も同じではないか。
そうではなく、ある計算式の結果であったXを、さも別の計算式の結果のように見せる、例えば、2という右項は1+1で出てたものを4÷2で導き出されたように見せる、ということが出来れば、それこそまさに「デザイン」による再生ではないかと思うのだ。

そしてその思考方法が、新築を含めたデザイン全般にも適用できるようになれば、今までのような手法とはそもそも思想が違うものが生まれないかと思うのだが。
まだまだ先は見えてはいない。
ヒントがおそらく「編集」にあることまでは分かっている。

メディアの隔たり

昨今の建築家はある程度有名な人なら延べてどこかの大学で教えていることが多い。
大半が国内の大学だが、少しだけ海外の大学で教えている人もいる。
以前たまたま訪れたシンガポールの大学で、ある建築家が教えておられることをそこで知った。失礼な言い方になるが、けして超がつくほどの有名人ではない。でも建築家の端くれならまず知っているであろうぐらいの方ではある。
しかし、そこで教えておられることは全然知らず、驚いた。正直、最近お名前を見聞きしてなかったので、ここにおられたのか、という印象だった。

しかし、つまりそういうことなのだと思った。

海外の大学に移ってしまったり、海外に事務所を移したりすると、すっかり国内のメディアに登場する機会が減り、国内の人から忘れられてしまうのだ。変わらず作品をしっかり作っていてもだ。
この関係は国内外においてだけでなく、国内の東京内外においても言えるだろう。地方に行ってしまうとメディアから消えてしまう。

これはなんだか変ではないだろうか。

おそらく取材経費がかさむなどの理由があるのだろうけど、何もわざわざ現地に行かなくても出来ることはあるはず。むしろそうした人たちをうまく使って、各地域の情報を集めたりすればいい。様々な地域に飛んだ建築家たちがそこで何を見て、感じ、作っているのか。気になる人は多いし、メディアめ得ることも多いはずだ。シンガポール通信の連載とか、今アジアが注目される中、大変面白いと思うのだが。

しかし、どうもそんなことが起きそうな気配はない。
自分にも言えるが、どうしても人間は物理的距離に思考が影響を受ける。それがおそらく原因だろう。
福岡にいれば、やはり福岡のことや人が近しく感じてよりリアルに想像できるし、関西に行けば関西が、関東に行けば関東が、そうなる。新幹線に乗って博多から京都に移動してると、本当にその思考の変化を面白いぐらい感じるから、これはたぶん間違いない。
だからいくらメディアがグローバルに考えようとしても、所詮人ならが一箇所にしか居ない限り、考えがどうしても及ばないのだろう。

情報技術が進み、どこに居ても情報が得られるようになったが、それが原因で動かなくなってしまったら、元も子もない。特にメディアはむしろより拠点をより増やす必要があるのではないだろうか。

それはメディアだけでなく、自分にも言えることだ。出来る限り自分で見聞きし、出来る限り拠点を複数持つ。そんな状況を目指したい。

空間リテラシーが必要だ

これからの時代は建築家は空間リテラシーが問われると思う。
例えば災害時での対応や災害に向けた備えにしても、すぐに「作れない」状況下でどう「使う」かが重要になる。
使える空間を作らないといけないし、使えない空間を使えるようにしなければならない。














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Fukuoka in Asia 舞台芸術創造発信プロジェクトに参加します / no.d+a

この度舞台美術として参加させて頂くことになりました。

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Fukuoka in Asia 舞台芸術創造発信プロジェクト
子どもおとなのための舞台芸術
『走れメロス』
原作 太宰治
脚本 永山智行
演出 山田恵理香
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福岡オリジナルの舞台芸術環境・人材を育成し、
アジア・世界に発信できる舞台芸術作品を創作することを目的とした
"Fukuoka in Asia 舞台芸術創造発信プロジェクト"
プロジェクト第1弾作品は、"友情""信頼する美しさ"という
テーマにとどまらず、多くのテーマを含み、音楽を聴くような
リズムを感じる言葉で書かれた太宰治の「走れメロス」を、
セリフの美しさに定評のある永山智行脚本、
物語の本質を抽出する演出山田恵理香で、
子どもからおとなまでが楽しめる
舞台芸術ならではの作品として制作します。

[随時更新]
Twitterアカウント @meros_fukuoka

【キャスト】
石丸明裕
五味伸之( 空間再生事業 劇団GIGA)
椎木樹人(万能グローブガラパゴスダイナモス)
瀬口寛之 (グレコローマンスタイル)
竹内元一(万能グローブガラパゴスダイナモス)
三原宏史((劇) 池田商会)

【日時】
2012年3月22日(木)~27日(火)
3月22日(木)19:00
3月23日(金)19:00
3月24日(土)14:00/17:00
3月25日(日)14:00/17:00
3月26日(月)14:00/19:00
3月27日(火)14:00

【会場】
パピオビールーム 大練習室
福岡市博多区千代町1-15-30
Tel:092-633-2180

チケット取り扱いなど、詳細は
http://www.ffac.or.jp/event/event-doc.asp?did=578
をご覧ください。

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Fukuoka in Asia 舞台芸術創造発信プロジェクトとは
「創造」「発信」および「人材育成」を目的とした舞台芸術のプロデュース公演。福岡および九州の人材を中心に、子どもからおとなまでが舞台芸術の面白さを体感できるオリジナル作品を創作し、国内外へ発信できる環境をつくることを目指す。

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お問合わせ
〒810-0802福岡市博多区中洲中島町3-10 福岡消防会館6F 
(財)福岡市文化芸術振興財団 事業課 事業係(担当:高橋・横山)
TEL 092-263-6265/FAX 092-263-6259
E-mail  plan-e@ffac.or.jp


アジ美 淺井裕介常設展示と郎静山展

現在展示中の福岡アジア美術館の常設展は充実してます

まず、紺屋2023の床絵でもお馴染みの淺井裕介君アジ美収蔵作品がお目見え。これを見せたくて企画されたか?とつい思ってしまうような展示でした。まあ贔屓ですね。
ただ、これで今福岡では、アジ美泥絵とあわせて計3つも淺井裕介君の作品が見れることになります。なかなか残らない作品が多いなか、これは凄いことではないでしょうか。

そして、常設展では、学芸課長の黒田雷児さんキュレーションによる郎静山展が開催中。こちらもなかり見応えがある展示でした。当日の中国の写真家の作品への強い思い、国や世界への価値観が垣間見えました。

とにかく今のアジ美はお勧めです。

ということで、12日は、朝からアジ美常設展を見て、昼過ぎからは滞在成果発表展、その後紺屋でのLuisaによる100人の食卓展、という流れではないでしょうか?これならあわせて淺井裕介作品も全て見れます。
ちょっとくどいですかね。


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