ゲキ×シネ『薔薇とサムライ』舞台挨拶 同時生中継 6月25日(土)@T・ジョイ博多 実施レポート

6月25日より全国45館で公開されたゲキ×シネ最新作『薔薇とサムライ』。

新宿バルトで行なわれた初日の舞台挨拶に、主演の古田新太と天海祐希が登場し、この模様がT・ジョイ博多をはじめ全国20館で同時中継されました。
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舞台写真:田中亜紀

ゲキ×シネの初日舞台挨拶を、全国で生中継するのは初の試み。
せっかくなので宣伝担当としてその模様を取材してきました。

舞台挨拶を中継で見ても...と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、なかなかどうして。
思った以上に、得した気分になりましたよ。

舞台挨拶は9時10分スタートの1回目上映後と、13時45分スタートの2回目上映前。

マスコミ取材が入ったのは2回目だったので、ここでは1回目の舞台挨拶をレポートします。

おいしいところ取りのカット割とカメラアングルで、本物の舞台観劇とは一味違うドラマティックさを楽しめるゲキ×シネ。

もちろん、天下の大泥棒・五右衛門と女海賊アンヌが組みつほぐれつ二転三転するストーリーも秀逸なのですが、やっぱり最大のピークは主要キャストが大見得をきりながら繰り広げる大団円の立ち回り。

正直、ゲキ×シネの方が舞台の時よりしびれたかも。
なんせ見所のオールラッシュですから。

2人が登場したときの会場は舞台直後にも負けないほどの大歓声。
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ラフかつおしゃれ(!)ないでたちの古田新太と涼しげな和柄ワンピの天海祐希が、舞台とはがらりと違うリラックスしたムードで舞台中のエピソードを語ってくれました。

以下、各地から集まった質問に答えて。

Q ゲキ×シネ『薔薇とサムライ』を観てどうでしたか?

古田「面白かったですよ。なんせ俺らは自分たちの舞台を正面から見ることはできないからね。」

天海「みんなで試写を見せてもらったんだけど、(神田)沙也加ちゃんとかキャーキャー言ってましたね。あと、初めて会場の笑いの意味が分かったりね。自分たちが一所懸命、歌って踊って殺陣やってるのに、なんでみんな笑ってるのかな?と思ったら後ろの五右衛門ロボみてたんですね。」

Q 気に入ってるシーンはどこですか?

古田「俺は、やっぱり高田(聖子)の尻(ケツ)かな。あのニンジンは最高だね(笑)。あと藤木(孝)さん、藤木さんのロボットダンスね」

天海「私はいっぱいありすぎて、選べないんですよね。どこも思い入れがあって。でも藤木さんはすばらしかったですね。本読みの時から"正解"でした」
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Q 他の共演者はどうでしたか?

古田「浦井(健治)がうざかったね。」(会場爆笑)

天海「いやいや、いやいや。違うんですよ、みなさん。浦井さんはがんばってただけなんですよ。いつも一所懸命でね。こういって古田さんも可愛がってましたから」(一所懸命フォロー)

古田「出番までまだ20分くらいあるのに、いつも準備万端でな」

天海「私たちがまだ履物変えてないのに、とっくにスタンバッてましたからね。(山本)太郎ちゃんも、そんなところありましたね。自分がステージで何やったか分からない、みたいな」

Q 『薔薇とサムライ』がハリウッドで映画化されるとしたら、自分の役を誰に演じてほしいですか?

古田「俺らがやるって選択肢はないの? だったら橋本じゅんは、サニー千葉にやってほしいね。パロディを本物がやるみたいなね。俺の役はトム・ハンクスがやってくれないかな。トム・ハンクスに鬘かぶってほしいね。アンヌはペネロペ・クルスがいいんじゃない?」

天海「ペネロペね...。うん、個人的にはケイト・ブランシェットなんかにやってほしいですね」。
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トークから他の出演者と舞台裏の人間模様もチラリうかがい知れた興味深い舞台挨拶でした。最後にお2人から一言ずつ。

古田「みなさん、面白いと思ったら、ぜひ80人くらいに薦めてください。本来なら全国津々裏々、挨拶に行って、うまい酒でも飲みたいところなんですが、行けないので今日は新宿で飲みます。」

天海「今日の舞台挨拶のチケットを取るために、前日から並んだ人もいるとお聞きしました。本当にありがとうございます。全国のみなさんも、こんにちは。『薔薇とサムライ』がゲキ×シネという形で全国のみなさんに見ていただけてうれしいです。ぜひ、劇場で何度も観て、観尽くしたらDVDでも観てください」。
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常にフランクな古田さんと、とてもフォロー上手で素敵な天海さんでした。
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宝塚探訪

特別企画【宝塚探訪】
友人たちに「何してんの?」と不審がられながら、林家パー子よろしく写真を撮りまくってきました。

ソリオ(地元のショッピング街)を抜けたら宝塚。
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ここが入り口。
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入ったらすぐ右手に公演ラインナップがあります。
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宝塚大劇場は結構広い。レストランだけでも5軒入ってます。
これはファンの使用頻度が一番高い食堂。手前の明石焼きベースのたこ焼が人気。
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郵便局もあります。ここで手紙を出すと...
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消印も宝塚に。
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扮装写真館もあるんです。断じて私はやったことないです。
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舞台で使った衣装や資料を見せるプチミュージアム。幕間にも入れるように内外に入口があります。
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カスタマイズCDも作れます。阪急グループですから、抜かりはないです。
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これが劇場へのお姫様階段。
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公演ごとにテーマ曲を奏でる自動ピアノ。
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お酒も飲めるラウンジがあります。
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日本一よく替わる緞帳と銀橋(花道の事)
の間がオケピ。
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立ち位置に全て番号がふってあります。「0」番はセンターでトップスターの場所。
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公演後はお土産物屋とキャトルレーヴ(宝塚公式グッズの店)へ。
阪急グループですから、抜かりはないです(大事な事だから2度言いました)
これは石田三成グッズ。誰も宝塚土産だとは思わないので会社に買っていきやすい...かどうかは分かりません。
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奥の楽屋口から出てきているのがジェンヌさん、左手前で並んでいるのがファンクラブの出待ち。
「なんでしゃがんでるのか」って、ジェンヌさんが出てきてるからですよ!
一般のお客さんの邪魔にならないように"清く、正しく、美しい"心遣いです(誰もおらんけど)。寒い日は膝にきます。
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裏から見た宝塚大劇場。右手が音楽学校です。
ここに夕方、阪急電車が通っている瞬間が一番宝塚らしい光景だと思います。
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お茶会は「宝塚ホテル」で行われます。
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端から写してみました。だいたい1000人ちょい。お茶会参加費は7000円前後。
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なんと石田村から"いしだみつにゃん"が来てくれました!(何だこのゆるキャラ...と300人くらいは思った)
胸には"しまさこにゃん"の小さなぬいぐるみが(そして、さらにマイナー)
「かわいー」とかどよめきながら、嫉妬に狂うファン1000人。
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お茶会の参加者へのおみやげです。オリジナルキャンドルと京都のお菓子屋さんのおかき。
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マンホールもすみれの花。
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宝塚でこんなに写真撮ったの初めてです。最初で最後です。

コン・ユに会いたい!パネル展実施

6月18日(土)から、T・ジョイ博多他にて公開になる
韓国映画『あなたの初恋探します』のパネル展を実施中です!

第一弾:6月3日(金)~6月30日(木)西鉄旅行・天神店2階の海外コーナー
第二弾:6月10日(金)~6月17日(金)大丸パサージュ広場

現在、パネル店実施中の西鉄旅行・天神店ではコン・ユのかっこいいスタンディがあなたをお待ちしてます。
もちろん写真撮影もOK!
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早速ファンの方が写真とってくれてますね~!
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映画の原作になっているのは2006年に初演された「キム・ジョンウク探し」。
キャストを変えてロングランされ、なんと累計観客数が36万人という大ヒットミュージカルです。
これまでシン・ソンロク、オ・マンソク、オム・ギジュンなど舞台やドラマで活躍中のスターが出演。
2011年には超新星のユナクが出演したことでも話題になりました。

このミュージカルを手がけたチャン・ユジョンが映画も監督しています。
ちなみに、監督はとってもかわいい女性です。
主人公・ジウのお仕事は舞台監督。
チャン・ユジョン監督が自分を重ねた部分もあるのかも。

仕事に情熱を傾け、それなりに責任ある地位についている30代の働く独身女性。
仕事場ではしっかり者と見られているけど、「終わりがなければいい印象が残る」と臆病な面も。
大好きな本もラストは読んでないし、好きなお菓子も少しだけ残すし、恋愛にも決着をつけられない。
そんな彼女が、真面目が服を着て歩いているようなギジュンに出会って、どう変わるのか。
韓国映画に良くあるベタベタのラブストーリーではなく、ちょっと大人向きの素敵な恋物語です。

コン・ユが「どこか抜けててかわいいギジュン」と「男らしくてかっこいいジウの初恋の人」を1人2役しているところも見どころ。

個人的には、ヨン様の格好をさせられた旅行会社社員のコン・ユが、「冬のソナタ」の観光地ナミソムに来た日本人観光客にもみくちゃにされるシーンに馬鹿ウケしました(笑)
マジありそう...

韓国映画ファンはもちろん、そうでなくても楽しめるロマンティック女子ムービーですよ。
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いやあ、今からワクワク、楽しみです!!!

ここでも書きましたが、劇団新感線のオッカケとも言ってよろしいかと思います。
大濠高校出身のいのうえひでのりさんにインタビューさせてもらったくらいに大ファンですし、看板俳優の古田新太さんにこれまた惚れています。

好きな作品は数あれど、「髑髏城の7人」好きですねえ。
コレが新キャストで今年の秋に公演決定です!

まずは主人公・捨之介を演じるのは、小栗旬

プロデューサーの細川さんが、古田さんに「今、捨之介をやらせるなら誰がいいかな」って話をしたら「小栗だろ」って名前が出たよ」なんて話が出て決定したそうですよ。

そして、もうひとりの主人公とも言うべき天魔王を演じるのは森山未來

これまでの「髑髏城の7人」では、古田新太しかり、市川染五郎しかり、捨之介を演じた役者が二役で演じていたキャラクターで、こうして2人の役者で演じ分ける試みは今回が初めてのこと。
森山くんは「五右衛門ロック」や「メタルマクベス」に出演していたので、新感線は常連です。

同じく常連ともいえる勝地涼くんは、橋本じゅんがやっていた兵庫役

この出演者に、「蛮幽鬼」で美しさと見事な殺陣を存分に見せてくれた早乙女太一くん

初演では女性キャストが演じていたものの、再演を重ねるごとに男性キャストになったり、女性キャストになったりしていたのが蘭兵衛という役
捨之介とも天魔王とも縁が深く、不思議な色気が必要となる難役です。ピッタリですね!

初演は1990年11月16日の池袋西口公園テント公演から始まった「髑髏城~」。
初演から7年後の1997年に再演された際に市川染五郎が観劇し「これぞ現代の歌舞伎だ」と感激したことはBSで放送された「劇団新感線30周年記念番組」で語っていました。
これが、後のいのうえ歌舞伎と松竹の合同公演に実現の契機となりました。

さらにそれから7年後の2004年を「ドクロイヤー」と称し、春に古田新太を主役に据えた『髑髏城の七人〜アカドクロ』を、秋に市川染五郎を主役に据え、歌や踊りのエンターテインメント性を強調した『髑髏城の七人〜アオドクロ』をそれぞれ上演。
同じ年にキャストを変え、演出のアプローチを変えて2バージョン上演するという趣向で話題となりました。

ゲキ×シネで見た方も多いのでは?

そして今年、その7年後にあたる2011年ドクロイヤーにこの配役で上演されます。
古田さんが出演しないのがちょっとガッカリですが、新しい髑髏城を見たい気持ちが今から高まっています。

大阪公演は8月7日~24日、梅田芸術劇場で。東京は9月5日~10月10日、青山劇場です。
どちらも見に行こうかなああ。

福岡ミュージアムウィーク

毎年恒例のイベントとして定着しつつある「福岡ミュージアムウイーク」。

第3回目となる今年は、5月14日(土)から29日(日)に開催。
このイベントは世界中で行われているもので、5月18日の「国際博物館の日」を中心に、世界各国の博物館や美術館が記念行事を行います。

国際博物館会議(ICOM)が発表した今年のテーマは「Museum and Memory」
まさに、ミュージアムそのものが、記憶の集積空間ともいえますね。

福岡市博物館、美術館、アジア美術館、福岡県立美術館でさまざまなイベントが行われましたが、その中のひとつ、5月21日(土)に福岡アジア美術館で行われた、作家・写真家の藤原新也の講演会「写真と言葉」に行ってきました。

藤原新也は1944年福岡県門司の生まれ。写真家・作家。
インドを振り出しにアジア各地を旅して「印度放浪」「西蔵放浪」などを出版。

発売当初、衝撃的だった「東京漂流」「メメント・モリ」「アメリカ」「日本浄土」などは今でも大切にしている著書です。
ずいぶん以前に門司で行われた講演会に参加したことはありましたが、ずいぶん久しぶりにお話を聞きました。

今回は、四国を巡って撮影した写真88点と書と音楽の融合、昨年出版された「死ぬな生きろ」に関するものでした。
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四国八十八ヵ所巡りにひっかけての88枚の写真ということでしょう。
八十八夜ともひっかけているので、1枚目は一夜と名づけられていました。
四国を巡る旅の中で見てきた日常風景です。
その風景に言葉が付き添っているのですが、その言葉は藤原新也の見事な書によって表現されています。

写真、文章の達人だけではなく、どうも書も達人の域でした。
本人いはく「情景を受け取る言葉を書いていくので、自我を出す書体は持たない」と。
その書を見れば、ああ、藤原が書いたんだという独自のスタイルを持たず、情景・風景に合った書を書いています。

88枚の1枚目は「花」、写真は牡丹の花。
88枚の中に繰り返し、テーマである「死ぬな 生きろ」の言葉がリフレインされていますが、すべて書のスタイルが異なっているのです。
「書は声に近い、VOICEなんです」と。
ううーん。これで読む方は印刷された言葉なので伝わりにくいのですが、そう言われると、確かに声に近い。
力強い書、優しい書、励まされる書、ほのぼのする書...さまざまです。

お気に入りは最初のほうに出てきた「犬地蔵」、そう地蔵のような犬が1匹。そして終わりに近い82夜は「人生の終りは定食でよい」と、うどん定食の写真が。
最後の88夜は「大輪」という牡丹の花。またリフレインですね。

2時間の講演会は3時間にも及びましたが、帰った人は1割程度。
ほぼ200人の満席状態でした。

超過した1時間は東北被災地にすぐに訪れて撮ってきた写真を見せてくれました。
子どもやお年寄り、カップルの被災者に「円顔」と呼ぶ、丸い顔が笑っているような絵を描いてプレゼントしていたようです。
それを持って、記念撮影していました。
放射線測定器をいつも持っているらしく、どこに行っても測定してみるとか。
最後まで濃い講演会でした。

また29日(日)14時から市美術館で行われる、画家・菊畑茂久馬さんと劇団ギンギラ太陽's主宰・大塚ムネトさんによる対談「天神と前衛美術家」(要申し込み)など注目企画も目白押しです。
お見逃しなく!