紺屋サマースクール2013レポートの販売を開始しました

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昨年開催した「紺屋サマースクール2013」では、期間中毎朝、前日のレポートを
まとめたタブロイドを発行していました。
それをまとめたものに、開催概要や開催趣旨、講師プロフィール、記録写真などを加えた
ものを、電子書籍ダウンロード販売サイトにて販売開始しました。


「紺屋サマースクール2013 タブロイド」
 料金:1,080円(税込)
 ファイル形式:PDF
 ファイルサイズ:56.06MB
 ページ数:8ページ
 ※印刷時サイズA3

 編集・発行:TRAVEL FRONT
 デザイン:HIQU DESIGN
 撮影:中村勇介
 翻訳:石井朝子
 著作権:TRAVEL FRONT(禁無断転載・複写)


***紺屋サマースクール2013の概要はこちらをご覧ください。

konya2023 記録集「konya-archives」

先だって開催したkonya2023 archive 2008-2013「Mile-age」展に際し制作した、記録集「konya-archives」が完成しました!
こちらよりお読みいただけます。

<目次>
           003 はじめに
           004 目次

第1章【成り立ち】  008 紺屋 2023 のコンセプト
          011 トラベラーズプロジェクトの想定した旅人像

第2章【街と建物】  016 紺屋 2023 のある場所【1】
                 大名界隈の歴史 
               株式会社ジョーキュウ 代表取締役会長 松村冨夫
          019   紺屋 2023 のある場所【2】
               顔が見え、名前で呼び合うコミュニティが生きている町「大名」
                    NPO 法人アジアンエイジングビジネスセンター 上席研究員 佐々木喜美代
          022    紺屋 2023 の建築【1】
          022 改修前の建物:松村ビル 1965 年 - 2007 年
          028 改修前の図面
          032 紺屋 2023 の建築【2】
          032 改修後の建物:紺屋 2023 2008 年〜
          042 改修後の図面
          046  紺屋 2023 のグラフィック
          046 ロゴタイプとシンボル

第3章【ヒストリー】 052 2008.04-2009.03
          060 2009.04-2010.03
          072 2010.04-2011.03
          082 2011.04-2012.03
          090 2012.04-2013.03
          098 2013.04-2013.10
          104 2013.11-12 Mile-age 展

第4章【降り立った人々】
116 青柳雄太 / 119 馬場真理子 / 122 福井崇郎 / 125 原田真紀 / 129 橋本正徳 / 133 樋口龍二 /
137 平井康之 / 141 平田 央 / 144 平山謙吉 / 147 帆足千恵 / 149 波々伯部佳子 / 153 家藤康徳 / 
156 池田美奈子 / 160 猪股春香 / 163 井上絢子 / 165 石橋久嗣 / 167 石田陽介 / 171 石井 勇 / 
174 糸山裕子 / 178 岩佐浩司 / 181 泉山朗土 / 184 壁村真理 / 187 角田奈々 / 190 金丸裕介 / 
194 笠井 優 / 196 木下貴子 / 199 古場 治 / 202 古賀弥生 / 204 熊丸淳也 / 208 ルイーザ・アルパリョン / 
210 松村さやか / 213 松永誠剛 / 216 ミハエル・オットー / 219 ミッシェル・ザカライアス / 
222 目黒 実 / 226 宮本初音 / 230 宮田君平 / 233 宮崎由子 / 236 三好剛平 / 239 諸岡光男 / 
241 村上純志 / 244 中村勇介 / 247 中庭日出海 / 250 中尾智路 / 253 二宮 聡 / 257 西山美穂 / 
260 野田恒雄 / 264 野呂英俊 / 267 小笠原瞳 / 269 大井 実 / 273 大久保京 / 276 大迫章代 / 
279 王丸あすか / 282 ピンキー・リン / 284 坂口光一 / 287 坂本幹男 / 290 坂下和長 /
293 佐々木喜美代 / 296 瀬戸口朗子 / 299 品川武士 / 301 園田裕美 / 304 鈴田ふくみ /
306 スウェイン佳子 / 309 高野繭子 / 312 竹石明弘 / 316 武内貴子 / 320 田北雅裕 / 
322 田村友樹 / 325 田村 馨 / 328 田中巧亮 / 330 田中千智/ 333 田代一倫 / 337 津田三朗 /
341 上ノ薗正人 / 345 宇佐美陽一 / 348 山下麻里 / 350 山下キスコ/ 353 山内光枝 / 
356 吉塚二朗 / 360 吉川伸彦

第5章【編集した人々】
366 猪口陽平 / 367 板野雄太 / 368 杉田修平 / 369 阿部亜美 / 370 荒木彩可 / 371 陳 嘉龍 /
372 藤田絃生/ 373 小島清樹 / 374 蔵増理沙 / 375 鍬崎七実 / 376 劉 露 / 377 卍山下綾菜 /
378 松尾梨代 / 379 宮崎絵理 / 380 宮崎陽介 / 381 柴田智樹 / 382 副島久江 / 383 高嶋悠生 /
384 竹内彩 / 385 山村明日美 / 386 山下創平

388 おわりに
392 奥付

<概要>
ディレクション 池田美奈子

企画      阿部亜美、荒木彩可、板野雄太、猪口陽平、蔵増理沙、鍬崎七実、小島清樹、柴田智樹、
        杉田修平、副島久江、高嶋悠生、竹内彩、陳嘉龍、藤田絃生、宮崎絵理、劉露、松尾梨代、
        卍山下綾菜、宮崎陽介、山下創平、山村明日美

編集      蔵増理沙、杉田修平、副島久江、高嶋悠生、竹内彩、波々伯部佳子

執筆      阿部亜美、荒木彩可、板野雄太、猪口陽平、蔵増理沙、鍬崎七実、小島清樹、柴田智樹、
        杉田修平、副島久江、高嶋悠生、竹内彩、陳嘉龍、藤田絃生、宮崎絵理、劉露

寄稿      松村冨夫、佐々木喜美代

デザイン    杉田修平、波々伯部佳子、高嶋悠生、野呂英俊

マネージメント 宮崎由子

※オールカラー392ページ A5版
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【レポート】the Asian Table 2013 終了しました

先日10/4(金)、konya-skyにてthe Asian Table 2013が行われました。

お天気にも恵まれ、たくさんの方々にご来場いただき、気持ちのいい屋上イベントとなりました。

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konya-skyに突如現れた4つのスクリーン。

3つのスクリーンにはアジア3都市各地の映像が、残りのスクリーンにはanno labによるテキストパーティー&クラウド・ライブ・ペインティングの模様が上映されました。

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トークセッションでは、会場と台南・ハノイ・釜山にあるアートスペースやクリエイティブ集団をGoogle hangoutでつなぎ、それぞれの施設や活動を紹介し、現地のアートシーンについて話題が上りました。晩ご飯時ということで各地で飲食しながらの中継となり、Asian Tableの名の通り、みんなで食卓を囲み団らんを楽しんでいるような状態でした。非常にリラックスムードでおしゃべりが続きました。

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スクリーン越しに美味しいご飯&ビールの紹介。香りは届かないけれど、美味しそうな様子は伝わります!会場ではタイ料理店ガムランディーが出店し、シンハーやレモングラスティー、グリーンカレーや春雨サラダなどが振る舞われました。

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テキストパーティーでは、各地の人たちがGoogle docsのページに同時に書き込みを行い、トークセッションの会話を拾って実況してみたり、asiantableのタグがついたtweetを拾ってスクリーン上に表示されたりしていました。anno labによるクラウド・ライブ・ペインティングでは、くすっと笑える画像が続々とスクリーンに登場。終盤にはCo.De.Xによる即興パフォーマンスが披露され、会場は大いに盛り上がりました。

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当日のトークセッションの模様はこちらでご覧頂けます。

http://www.ustream.tv/recorded/39509966

紺屋サマースクール2013【最終日レポート】

しばらく間が空いてしまいましたが、サマスク最終日のレポートです。

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「新しい流れをつくるメディア」「新しい流れをつくる商品」「新しい流れをつくるクライアント」ときて、4日目のテーマは「新しい流れをつくる」。今日は個人での発表です。今までの賑やかなグループワークと打って変わって、最終日はとても静かで緊張感のある空気が流れていました。各自集中して、今まで取り溜めたメモを見返しながらアイデアを煮詰めていきます。

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個人作業なので、場所も方法も人それぞれ。

深夜までギャラリーで作業する人もいれば、ステイの部屋で作業をする人も。

模型を用意する人、スライドを用意する人、模造紙に書き込む人。

他の参加者に相談する人、黙々と作業をする人。

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最終日のショートディスカッションでは、スウェイン佳子さん、池田美奈子さん、村上純志さん、樋口龍二さんの4名のCriticが担当しました。本日は作業に没頭している人が多かったのでショートディスカッションに参加する人は今までより少なめでした。しかし、そういった時間だからこそ気分転換に話をしにきたり、自分の提案について相談をしにきたりと、参加者は自分とCriticの接点を見つけながらショートディスカッションを有意義に利用していたように感じました。

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そして、最後のサジェッションが始まりました。

このサジェッションで、優秀賞(バランスのとれた秀才型)と特別賞(個性の光る天才型)の2名が選ばれ、シンガポールで行われる「Art On The Edge」への参加権が授与されます。

審査方法は以下の通り。


参加者はまず、一人5分間のプレゼンテーション行います。

1回目の審査では、優秀賞の候補者をCriticと参加者の投票から、特別賞の候補者をCriticのみの投票から、それぞれ3名ずつ選出します。

選ばれた参加者は再度5分のプレゼンテーションと15分間の質疑応答の時間が与えられます。

2回目の審査が行われ、優秀賞と特別賞の2名が決まります。


質疑なし発表のみの5分間、14名の発表がたんたんと進み、時間はあっという間に過ぎていきました。個人の発表は今までのグループ発表で見られなかった個性や表情が溢れており、4回目のSuggestionながら新鮮な気持ちで聞く事ができました。今までの流れを踏まえての提案、全く新しい観点からの提案、自分の専門で突き進めた提案など、内容は様々でしたが、サマースクールの4日間を通してテーマや自身の課題と向き合い、考え抜くことで、それぞれステップアップしたなと感じる発表でした。

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審査ではCriticらの票が割れ、なかなか候補者が決まりませんでした。

それだけ、各Criticの心に響く様々な提案が集まったということでしょう。

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急遽その場で審査方法を変更し、Criticらが悩みながら選んだのは以下の2名となりました。


【優秀賞】

須沢 栞

被災地仮設住宅の入居者低迷による空き室問題に着目し、放置されている空き室を住み込み式で農業を学びたい若者に貸し出すという提案。住民の多くは農業従事者であったことから、彼らのスキルを生かす場が生まれること。高齢化の進む住民らにとって若者たちが労働力となりうること。収穫した野菜のお裾分けなどを通じて住民の孤立化を予防すること、などの効果が挙げられました。

Criticからは、農業を始めたいという若者の需要がどれくらいあるのか、住み込ませるには戦略的に説得にいかなかければという意見が出ましたが、役割を持たせようという姿勢が新しい流れをつくるポイントとなる点、今の問題に向き合い可能性を感じる細かな提案を行った点について高く評価されました。

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【特別賞】

蔵増 理沙

祖父母世代が亡くなる前に、祖父母の言葉や技術を記録・保存するプロジェクト「Shinuma-ni」。変わりたくない・変われない高齢者が、否が応でも新しい流れを作るきっかけになるのが「死」であると考え、日々の暮らしの中で一人ではなかなか考えにくい死について、若い世代と一緒に考え、準備していこうというもの。具体的には料理レシピや孫の結婚式のサプライズといった次世代へのメッセージの準備や、日めくりカレンダーのような沢山の写真からなる遺影プロジェクトといったサービスが提案されました。

誰もが通る道なのにも関わらず、何故かあまり触れる機会のない死というテーマを取り上げたことが、Criticらの目に留まりました。エンディングノートが話題になっているように、孫のいない人にとってどう終わるかということは重要なこと。若い人からの視点だけでなく上の世代と関わる部分も考えられるとバランスのいい提案になると評価されました。

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最後の挨拶の中で、今回のサマースクールのアイデアとなった建築家ルイス・カーンの一節が紹介されました。


"学ぶための施設は、おそらく、いっぽんの樹の下にいる、あるひとりの人物と、その人物のまわりで、その話を聞く人たち、という風景のなかではじまった。そのいっぽんの樹の下で、自分を教師だとは思ってないひとりの人間が、自分を生徒だと思っていない人たちに、彼/彼女が真実だと思っていることを語った。話を聞いた人たちは「その通りだ、それが真実だ」と思い、自分の子どもたちにも、こんな経験をさせたいと考えたところから、学校ははじまった。これが学校のはじまりの風景だと思います。" 

------- 建築家ルイス・カーン「ビギニングス」より一部抜粋


野田さんは、「今回のサマースクールは、学びの原点に返るというコンセプトとした。ショートディスカッションは聞く力を育てる場、サジェッションは話す力を育てる場。それを踏まえてもう一度今回のサマースクールを振り返ってほしい」と語り、4日間にわたる紺屋サマースクール2013を締め括りました。



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スタッフ:波々伯部





紺屋サマースクール2013【3日目レポート】

台風も温帯低気圧に変わり、だいぶ落ち着いた空模様の中のサマスク3日目。

朝一番から2日間コースの2名を迎え、気持ち新たに後半戦のスタートです。

初日・2日目の反省を踏まえ、時間の使い方を意識しながら話し合いが行われていました。

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3日目のテーマは「新しい流れを作るクライアント」

まずはじめに全体でブレインストーミングを行い、そこから導き出されたトピックについてグループ内で分担しながら考察を深めていきました。

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今日のショートディスカッションには宮本初音さん、吉川伸彦さん、坂下和長さん、馬場真理子さんが登場。

アイデアシートを囲んでのショートディスカッションであったり、作品を手に取りながら説明を受けたり

今までとは違ったスタイルのショートディスカッションもありました。

クライアントとの関係性についての質問では、複数のCriticの口からコミュニケーションの大切さが語られました。

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3日目のSuggestionでは、14名の参加者全員が一つのチームとして発表を行います。

まず「新しい流れを作るクライアント」のテーマを受けて検討を進めた経緯の説明がされました。

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提案は、クライアントを消費者と設定し、「どうしたら新しい流れを作るクライアントになれるのか」という観点から考察をし、機能していないどころか弊害を生んでいる総合学習にとって代わる新しいものとして、自分で考える力を育てるための小学生向けプログラム「うらしょうがっこう」をつくると言うところに落ち着き、そのプログラムを一緒に考えていきましょう、という流れの内容でした。

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実際はこの認識も、チームとCriticとのやり取りの繰り返しによってようやく共有されてきた状況にあり、グループ内での認識の共有や言葉の定義の甘さが露呈されてしまいました。また、「今の教育がだめなんだ」と根本的な否定から導入する考え方にもCriticは戸惑いを感じていました。

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Criticからは、「うらしょうがっこう」という提案に至るまでに、もう一段階議論を行い、提案の軸をしっかりと定める必要があったと指摘を受けました。また、新しい流れを作るためには何かを切り捨てる勇気を持つことの大切さも語られました。「うらしょうがっこう」を深めるならば、今あるものの「うら」、鏡合わせとなるものをひたすら具体的に考えてみたら、肯定的に面白いアイデアがでてくるという助言もありました。

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最後は、あるCriticからの「まずは、次世代でなく自分のこととして考え、体験することが重要である」という話で3日目のSuggestionは締めくくられました。



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本日9月1日(日)の最終Suggestionは公開プレゼンとなります。

見学自由なので、興味のある方は是非ご参加下さい。

時間:17:00~21:00

場所:2F konyaギャラリー

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スタッフ:波々伯部