【レポート】the Asian Table 2013 終了しました

先日10/4(金)、konya-skyにてthe Asian Table 2013が行われました。

お天気にも恵まれ、たくさんの方々にご来場いただき、気持ちのいい屋上イベントとなりました。

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konya-skyに突如現れた4つのスクリーン。

3つのスクリーンにはアジア3都市各地の映像が、残りのスクリーンにはanno labによるテキストパーティー&クラウド・ライブ・ペインティングの模様が上映されました。

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トークセッションでは、会場と台南・ハノイ・釜山にあるアートスペースやクリエイティブ集団をGoogle hangoutでつなぎ、それぞれの施設や活動を紹介し、現地のアートシーンについて話題が上りました。晩ご飯時ということで各地で飲食しながらの中継となり、Asian Tableの名の通り、みんなで食卓を囲み団らんを楽しんでいるような状態でした。非常にリラックスムードでおしゃべりが続きました。

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スクリーン越しに美味しいご飯&ビールの紹介。香りは届かないけれど、美味しそうな様子は伝わります!会場ではタイ料理店ガムランディーが出店し、シンハーやレモングラスティー、グリーンカレーや春雨サラダなどが振る舞われました。

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テキストパーティーでは、各地の人たちがGoogle docsのページに同時に書き込みを行い、トークセッションの会話を拾って実況してみたり、asiantableのタグがついたtweetを拾ってスクリーン上に表示されたりしていました。anno labによるクラウド・ライブ・ペインティングでは、くすっと笑える画像が続々とスクリーンに登場。終盤にはCo.De.Xによる即興パフォーマンスが披露され、会場は大いに盛り上がりました。

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当日のトークセッションの模様はこちらでご覧頂けます。

http://www.ustream.tv/recorded/39509966

紺屋サマースクール2013【最終日レポート】

しばらく間が空いてしまいましたが、サマスク最終日のレポートです。

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「新しい流れをつくるメディア」「新しい流れをつくる商品」「新しい流れをつくるクライアント」ときて、4日目のテーマは「新しい流れをつくる」。今日は個人での発表です。今までの賑やかなグループワークと打って変わって、最終日はとても静かで緊張感のある空気が流れていました。各自集中して、今まで取り溜めたメモを見返しながらアイデアを煮詰めていきます。

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個人作業なので、場所も方法も人それぞれ。

深夜までギャラリーで作業する人もいれば、ステイの部屋で作業をする人も。

模型を用意する人、スライドを用意する人、模造紙に書き込む人。

他の参加者に相談する人、黙々と作業をする人。

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最終日のショートディスカッションでは、スウェイン佳子さん、池田美奈子さん、村上純志さん、樋口龍二さんの4名のCriticが担当しました。本日は作業に没頭している人が多かったのでショートディスカッションに参加する人は今までより少なめでした。しかし、そういった時間だからこそ気分転換に話をしにきたり、自分の提案について相談をしにきたりと、参加者は自分とCriticの接点を見つけながらショートディスカッションを有意義に利用していたように感じました。

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そして、最後のサジェッションが始まりました。

このサジェッションで、優秀賞(バランスのとれた秀才型)と特別賞(個性の光る天才型)の2名が選ばれ、シンガポールで行われる「Art On The Edge」への参加権が授与されます。

審査方法は以下の通り。


参加者はまず、一人5分間のプレゼンテーション行います。

1回目の審査では、優秀賞の候補者をCriticと参加者の投票から、特別賞の候補者をCriticのみの投票から、それぞれ3名ずつ選出します。

選ばれた参加者は再度5分のプレゼンテーションと15分間の質疑応答の時間が与えられます。

2回目の審査が行われ、優秀賞と特別賞の2名が決まります。


質疑なし発表のみの5分間、14名の発表がたんたんと進み、時間はあっという間に過ぎていきました。個人の発表は今までのグループ発表で見られなかった個性や表情が溢れており、4回目のSuggestionながら新鮮な気持ちで聞く事ができました。今までの流れを踏まえての提案、全く新しい観点からの提案、自分の専門で突き進めた提案など、内容は様々でしたが、サマースクールの4日間を通してテーマや自身の課題と向き合い、考え抜くことで、それぞれステップアップしたなと感じる発表でした。

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審査ではCriticらの票が割れ、なかなか候補者が決まりませんでした。

それだけ、各Criticの心に響く様々な提案が集まったということでしょう。

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急遽その場で審査方法を変更し、Criticらが悩みながら選んだのは以下の2名となりました。


【優秀賞】

須沢 栞

被災地仮設住宅の入居者低迷による空き室問題に着目し、放置されている空き室を住み込み式で農業を学びたい若者に貸し出すという提案。住民の多くは農業従事者であったことから、彼らのスキルを生かす場が生まれること。高齢化の進む住民らにとって若者たちが労働力となりうること。収穫した野菜のお裾分けなどを通じて住民の孤立化を予防すること、などの効果が挙げられました。

Criticからは、農業を始めたいという若者の需要がどれくらいあるのか、住み込ませるには戦略的に説得にいかなかければという意見が出ましたが、役割を持たせようという姿勢が新しい流れをつくるポイントとなる点、今の問題に向き合い可能性を感じる細かな提案を行った点について高く評価されました。

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【特別賞】

蔵増 理沙

祖父母世代が亡くなる前に、祖父母の言葉や技術を記録・保存するプロジェクト「Shinuma-ni」。変わりたくない・変われない高齢者が、否が応でも新しい流れを作るきっかけになるのが「死」であると考え、日々の暮らしの中で一人ではなかなか考えにくい死について、若い世代と一緒に考え、準備していこうというもの。具体的には料理レシピや孫の結婚式のサプライズといった次世代へのメッセージの準備や、日めくりカレンダーのような沢山の写真からなる遺影プロジェクトといったサービスが提案されました。

誰もが通る道なのにも関わらず、何故かあまり触れる機会のない死というテーマを取り上げたことが、Criticらの目に留まりました。エンディングノートが話題になっているように、孫のいない人にとってどう終わるかということは重要なこと。若い人からの視点だけでなく上の世代と関わる部分も考えられるとバランスのいい提案になると評価されました。

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最後の挨拶の中で、今回のサマースクールのアイデアとなった建築家ルイス・カーンの一節が紹介されました。


"学ぶための施設は、おそらく、いっぽんの樹の下にいる、あるひとりの人物と、その人物のまわりで、その話を聞く人たち、という風景のなかではじまった。そのいっぽんの樹の下で、自分を教師だとは思ってないひとりの人間が、自分を生徒だと思っていない人たちに、彼/彼女が真実だと思っていることを語った。話を聞いた人たちは「その通りだ、それが真実だ」と思い、自分の子どもたちにも、こんな経験をさせたいと考えたところから、学校ははじまった。これが学校のはじまりの風景だと思います。" 

------- 建築家ルイス・カーン「ビギニングス」より一部抜粋


野田さんは、「今回のサマースクールは、学びの原点に返るというコンセプトとした。ショートディスカッションは聞く力を育てる場、サジェッションは話す力を育てる場。それを踏まえてもう一度今回のサマースクールを振り返ってほしい」と語り、4日間にわたる紺屋サマースクール2013を締め括りました。



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スタッフ:波々伯部





紺屋サマースクール2013【3日目レポート】

台風も温帯低気圧に変わり、だいぶ落ち着いた空模様の中のサマスク3日目。

朝一番から2日間コースの2名を迎え、気持ち新たに後半戦のスタートです。

初日・2日目の反省を踏まえ、時間の使い方を意識しながら話し合いが行われていました。

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3日目のテーマは「新しい流れを作るクライアント」

まずはじめに全体でブレインストーミングを行い、そこから導き出されたトピックについてグループ内で分担しながら考察を深めていきました。

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今日のショートディスカッションには宮本初音さん、吉川伸彦さん、坂下和長さん、馬場真理子さんが登場。

アイデアシートを囲んでのショートディスカッションであったり、作品を手に取りながら説明を受けたり

今までとは違ったスタイルのショートディスカッションもありました。

クライアントとの関係性についての質問では、複数のCriticの口からコミュニケーションの大切さが語られました。

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3日目のSuggestionでは、14名の参加者全員が一つのチームとして発表を行います。

まず「新しい流れを作るクライアント」のテーマを受けて検討を進めた経緯の説明がされました。

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提案は、クライアントを消費者と設定し、「どうしたら新しい流れを作るクライアントになれるのか」という観点から考察をし、機能していないどころか弊害を生んでいる総合学習にとって代わる新しいものとして、自分で考える力を育てるための小学生向けプログラム「うらしょうがっこう」をつくると言うところに落ち着き、そのプログラムを一緒に考えていきましょう、という流れの内容でした。

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実際はこの認識も、チームとCriticとのやり取りの繰り返しによってようやく共有されてきた状況にあり、グループ内での認識の共有や言葉の定義の甘さが露呈されてしまいました。また、「今の教育がだめなんだ」と根本的な否定から導入する考え方にもCriticは戸惑いを感じていました。

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Criticからは、「うらしょうがっこう」という提案に至るまでに、もう一段階議論を行い、提案の軸をしっかりと定める必要があったと指摘を受けました。また、新しい流れを作るためには何かを切り捨てる勇気を持つことの大切さも語られました。「うらしょうがっこう」を深めるならば、今あるものの「うら」、鏡合わせとなるものをひたすら具体的に考えてみたら、肯定的に面白いアイデアがでてくるという助言もありました。

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最後は、あるCriticからの「まずは、次世代でなく自分のこととして考え、体験することが重要である」という話で3日目のSuggestionは締めくくられました。



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本日9月1日(日)の最終Suggestionは公開プレゼンとなります。

見学自由なので、興味のある方は是非ご参加下さい。

時間:17:00~21:00

場所:2F konyaギャラリー

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スタッフ:波々伯部

紺屋サマースクール2013【2日目レポート】

台風15号が接近する中、2日目がスタートしました。

紺屋2023の建物からもこんなショットが撮れました。

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今日は班替えを行い、2チームに分かれました。

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この2チームで昨日と同様、夕方のSuggestionに向けて作業が行われます。

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今年のサマースクールでは沢山の新しい試みがありますが、その一つがタブロイド。

その日起こった出来事やSuggestionの内容等をぎゅっとまとめて、翌日の朝に参加者やCriticに配布します。

後日ネット上でも公開予定ですので、お楽しみに!

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2日目のテーマは「新しい流れを作る商品」。

そして本日のCriticは、田村馨さん、野呂英俊さん、中庭日出海さん、平山謙吉さんの4名。

ショートディスカッションでは、各Criticの分野における「新しい流れを作る商品」について話を聞く事もできました。

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さぁ、お待ちかねのSuggestionの時間です。

持ち時間60分の中で、提案の発表と議論が行われました。

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1日目の発表よりも少しずつ形としてまとまってきたように感じましたが

Criticからの鋭い質問や手厳しい指摘が飛び交います。

しかし、参加者たちもひるむ事なく自分の意見を返し、1日目よりも着実にCriticとのやり取りを増やしていました。

参加者たちが日々苦戦しながらも、少しずつ前進している様子が伝わってきました。

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発表が終わった後は、皆さんだいぶお疲れの様子でしたが...

後半戦に向けて、もう一踏ん張り頑張っていきましょう!


スタッフ:波々伯部

konya shop : culture & education magazine「BALLAD」

BALLAD issue#3のお取り扱いが始まりました!


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素朴な民間伝承の物語詩、という意味を持つ『BALLAD』(バラッド)。
わたしたちは、過去からふりつもる智慧や、人から人へ伝わってきたものの力強さにひかれています。

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バラッド 第3号 / 2013年6月3日発行 / 945円(税込)
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