忘れ物

一年なんてアッという間で。

一日なんてもっとアッという間。

短い人生を生きるにあたって、

今を活かさなくっちゃ...ということを

ついつい忘れがちになります。


(マエダ)

今あるものを永遠とは思わない。

先日、実家に帰ったときに田植えのお手伝いをしました。

植え継ぎと言って、ジャンボタニシに食べられてしまった部分を

補う作業です。

(タニシは植えたばかりの柔らかい苗を食べちゃうんです。)

タニシは元は食用の淡水性巻貝なんですが、その昔、養殖場があった

らしく、それが野生化し川を伝って我が家の田んぼに現れるのです。

川縁に赤い卵を産みつけて、それがとてつもなく気持ち悪い。

本当に深刻な問題となっているんです。


田植え用の雨靴を履いて、カッパを上下着ます。

夏なので凄く暑いです。しかも強めの通り雨が何度も降ります。

昔ながらの竹籠に苗を適量入れて、腰に付けます。


15年振りくらいに入った田んぼは新触感。

足を取られてしまい、まず一歩目で動けなくなり、植えようとした瞬間、

パサッと帽子が落ちてしまいました・・。

「手元は見ずに、植えるところを見る」のがプロらしいです。

下を向くと髪の毛が邪魔で、ついつい泥のついた手でかきあげて

しまいました。


殆ど無心に植えていたんですが、こんなに大変な思いを毎年しているんだ

なぁと改めて感謝。しかも田んぼはここだけじゃありません。

両親は何倍も作業しています。

「米がなくなったから送って~」と電話一本で米を調達していた私は、

なんなんだろう。

今ある生活は、誰かの手によって成り立っている。そのことを忘れたくない。


最初は楽しかったけれど、どんどん疲れてしまって、でも自分がしなかったら

両親がすることになる。という、葛藤。

結局、カッパのウエストのゴムが切れたので帰りました・・・。笑

メイドインコリア。


帰って鏡を見ると、顔に泥は跳ねてるし、格好はダサイしでびっくり。

でもなんとも言えない充実感がありました。

米を作るのも、生き物を飼うのも、とってもクリエイティブです。



牛さんの鎖が当たる音や、息づかいが聞こえない夜は寝やすいはずなのに

眠れなくて夜更かしをしてしまいます。


次の日、畜舎を覗いてみました。

がらーん。としていて、鶏が小屋を拡大していました。

このまま古くなっていっちゃうだけなのかなーと思うとやりきれなくて、

どうにか、牛さんをこの小屋へ戻してあげたいと思いました。

今回のことで経済的には勿論、精神的にも打撃を受けたので、

もう難しいのかなとも思います。

でも、もし牛さんが来たら、私の家族はきっと、涙すると思います。


今は、空のダイアモンドになった牛さんの供養をしてあげたいです。。

一頭一頭に名前があって、顔立ちも癖も体調も、父牛母牛の身元(血統)

も含め全て覚えて、セリの日まで管理。それをずっと続けてきて、

ある日全てがぽっかりなくなる。

なんとも言葉では表現できない。

移動制限が解除されたけれど、課題は山積み。

このまま、時間が過ぎると忘れられてしまうんだろうなと、

思うと悲しい。

私に出来るのは家族の側になるべく居ることと思い、帰れる週は帰っています。

もっと出来ることを探して、頑張ろうと思います。

協力して下さった皆様には、心よりお礼申し上げます。



(土器)

楽じゃないけど、楽しい。

そういう楽しさをもっといっぱい味わいたい。


と、思っています。最近。

(やまもと)

ニタク

小さな世界はもういいよって。

地球の裏側元気かな。

笑うも笑わないも

選択次第ですね。


(マエダ)

そこじゃねぇ

言葉を聞いて感情察さず

偶像を見て実体を見ず

木を見て森を見ず


頷いている暇はないっす。

(マエダ)