するの?しないの?2



「一目惚れは単に体つきや顔が自分の好みだってことにすぎない。

でも恋は、一目見た瞬間に落ちるんじゃなくて、知ることだ。

やっと出逢えた相手だと言うことを」

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運命の相手が同性の高校生だったらどうします?

わたしは興奮します。




主人公・インウが徴兵に出発する日、恋人のテヒは交通事故に遭います。

「少し送れるかもしれないけど、必ずに行くから待っていて」

テヒの言葉通り、一晩中待ち続けたインウでしたがついに現れず。

旅立つインウ。

残念ながらテヒは亡くなってしまったんですね。。


兵役が終わり、高校教師として赴任したインウ。

自己紹介のあと、「先生の初恋教えてよー!」とせがまれ

「ある雨の日のことだった。一目で恋に落ちた・・・」

インウとのなれそめを話しだすと、ある一人の男子生徒が手をあげます。

そして上記の台詞を言うんですねー。


ドキリとするインウ。

以来、ヒョンビン(男子生徒)の言動が気になります。

そのうち「あれ?テヒですか、あなたは?

ニュージーランドに行きたいと言っていたテヒですか?」

と思うようになります。

ヒョンビンもシンパシーのようなものを感じていて、

そんなふたりのことですから、学校中に噂が広がっていきます。


妻とも別れ、学校にも居られなくなったインウ。

ヒョンビンの手をとり、その地を離れ・・・・。




冒頭の出会いのシーンは、わたしの韓国のイメージに

ピタリ、です。笑






今度は女に生まれ変わるわ。

俺も女だったらどうするんだ?

それでも愛しちゃうかも。

人生の絶壁を飛び降りたとしても、

それは終わりではないとあなたは言いました。    

再び出会って、愛します。

愛するためではなく。愛さずにはいられない。

あなたを永遠に愛します。




最後のシーンは美しいです。

今は亡きイ・ウンジュ。わたしと同じ年らしい。


バンジージャンプする

イ・ビョンホン

イ・ウンジュ

ヨ・ヒョンス

監督キム・デスン

2005年公開


(しない派。どき)


手拍子さえズレる私ですが。



 

視聴率の低迷が取沙汰される『家族のうた』。

「どんだけ酷いドラマなんだろう」という好奇心で

観る人さえも居ないのであろう数字が毎週更新されるが、

実は私、第一話から観ているんです。

 

まず、オダギリジョーが主演でロッカー役というだけでも

観る価値がある気がするのだが。

劇中「The Birthday」の楽曲が多く使用されており

「going」は未発表曲にオダギリ演じる早川が詞をつけている。

あと「バナナの皮」、「I don't know」はオダギリの曲。

 

簡単に説明すると、元人気ミュージシャンの早川正義も

今はすっかり落ちぶれたその日暮らし。

そんな彼の元に、自分の子どもだと言う

子ども(三人)が現れて・・・という話。

 

仕事は土曜朝6時 FMえどがわラジオ放送

「Happy Dynamites 早川正義のこれがチャンスです」と

小さなライブくらいしかない、まさに盛者必衰の彼だが、

そんな中でも決してブレることなく、自分のスタイルを貫く。

舞い込んでくるチャンスも「俺の仕事じゃねぇ」と思ったら

後先考えずに、即断る。

 

「我慢すると心が腐っちまうんだよ!」

「キース・リチャーズは言ったんだよ!・・・」

と、口癖のように吐かれる言葉にハッとさせられつつ、

そんなこと言っても生きていけないじゃん・・・と思いつつ、

心底羨ましく感じるのだ。

 

 

個人的には子どもの私物を踏んずけて痛がる描写がすきです。 

毎回アーティストのゲストが出演することも特筆すべきだが

何より感心してしまったのは早川の部屋に飾られている

キース・リチャーズの写真。

実は写真家の繰上和美が撮っているのだ。

繰上和美と言ったら私の大好きな映画『ゼラチンシルバーラブ』で

メガホンをとられた方です。

 

このこだわり!!

フジテレビ金m・・・いや、ロックだ!

ロックだな~と思うんですよ。

 

 

全11回から8回へと打ち切りが決まったけれど、

それでさえロックだな~と感じるのです。

 

 

 

 

『家族のうた』

日曜夜9:00~

オダギリジョー

ユースケ・サンタマリア

貫地谷しおり

トータス松本ほか

主題歌「月光」斉藤和義

 

 

(面白いですよね?どき)

ソフィア・コッポラ



 

 

ジョニー・マルコは『スターの男』であり、『父親』でもある。

どこに行ってもモテてしまうし、女性関係がつきまとう。

 

"男性は出産をしないから、父親になる自覚は生まれにくい"

そんな話を聞いた事がある。


 

夜中に一緒にアイスを食べる、一緒にゲームをする、一緒に泳ぐ

子どもみたい、友達みたいな父親が娘の逃げ場となる。


親と「一緒に」居たいという11歳の欲は至極まっとうだ。

我慢を覚えて大人になっていく少女の姿は痛々しくも逞しい。



 

娘をキャンプに送った後、愛車のフェラーリを走らせる。

何も無い一本道で、ついに車を停めて歩き出す。

表情は穏やかだ。彼はきっと何かを得たのだと、分かる。

 

 

 

映像も美しく、間合いの取り方も良い。

感情の起伏がこちら側にも分かり易い。

第67回ヴェネツィア国際映画祭の金獅子賞受賞作。

レビューを見ても賞賛する書き込みが多い。

正直、私は何がそこまで評価されているのか分からなかった。

 

しかし、時間が経つごとに積雪の様に心に残り続け

雪解けの様に広がっていく。

 


 

賞は『ゴットファーザー』を父に持つ彼女の

バックグラウンドごと評価されているのではないかと思う。

 

でも、それでいい。

映画は人生だから。 

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『SOMEWHERE』

監督 ソフィア・コッポラ

主演 スティーヴン・ドーフ

98分

2010年公開

 



(どき)


 

謹賀新年

旧年中は誠にお世話になりました。
今年も何卒よろしくお願い致します。






正月に読もうぜ!

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エリート、30歳、黒髪短髪、眼鏡、イケメン。

都会育ちで、端正な顔立ち、大手企業で

ガツガツせずに 出世街道まっしぐら。

はっきり言って、完璧です。

関根くんは完璧なのです。

 

総菜屋に行けばおばちゃんが勝手に大盛りサービス、

初体験は家庭教師に押し倒されて、

高校時代は拒食症の先輩をおぶって保健室へ運んだもんだから

「私も」「私も」とおんぶの列ができたり(無表情でしてあげる関根くん)、

 

今までの受け身人生や何の変哲もない毎日に嫌気がさした関根くんは

手芸教室に通ったり、マジックを習ったりと無表情で変な方向へ。

しかし、なんでもそつなくこなしてしまう。

そんな自分も嫌。

「自分はなんてダメなんだろう!」(ダメじゃねぇ!

思わず涙する姿もまた美しや、君。

 

正直、2巻まではフムフムとしか読んでいなかったんです。

ところが、最近出た3巻で確変が起きました。

 

恋に落ちたと自覚した関根くんが

相手(サラ)の一挙手一投足に一喜一憂する姿!

紳士的な立ち居振る舞い(自然と身に付いた)も炸裂です!!

 

興味もないサーカスに「すごく行きたかった!」とか言うし、

連絡先もなかなか聞けないし、

会いにいったら必ず誰かいるし、

肩すかしをくらいまくる。

(しかもライバル堂島がうざい!)

 

おまけに、まさか自分を好きだなんて思わないサラに

「私たち全然釣り合わないですね!」とか笑顔で言われてしまう・・・

 

「俺は学校と会社以外でどこかに通い詰めたことなんてないんだ!!」

あまりに鈍いサラに迫る関根くん。

ガターン!

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(こんなかんじ)

 

 

 本当の眼鏡イケメンは縁なし(もしくはチタンフレーム)が似合う人なのだと

この漫画でわたくし、胸に刻みました・・・。

 

私は神経質そうな眼をした、背が高い人がどうも好きです。

「蔑んでーーーーーーーー!」ってな具合です(?

 

しかも関根くんは良い匂いがします。

雨も似合うし、アタッシュケースからはみ出た毛糸にも萌。

美しい人というのは、触れたものまで美しく見えるから不思議です。

 

表紙だけでも関根くんの変化を見ることができます。

おすすめは3巻。

 

河内遥

『関根くんの恋』

太田出版 既刊3巻

(『この漫画がすごい!』の女性部門17位らしい。どうなの。どき)