大阪のたこ焼き屋の問題で

大阪の道頓堀で、市道を不法に占拠して営業し、市が立退きを求めている問題。朝日放送は、市役所職員が行き過ぎた立退き交渉で逮捕されたことを、あたかもちょっと気がおかしい市の職員が嫌がらせをした、というニュアンスで報道して、肝心な不法占拠には触れなかった。その一方でフジは、不法占拠しているたこ焼き屋がある話のみ報じて、市役所職員が逮捕されたことには一切触れなかった。

メディアの情報編集は、本当に大きな影響力があることをもっと自覚して欲しいと切に思う。不法占拠に至る経緯や背景、土地柄、習慣などもあるだろうし、立退き交渉にもそこに至る経緯があるはず。メディアはそこもちゃんと伝えるべきだし、むしろそういった様々な視点を与えるのが役割なのではないだろうか。


from I-phone

日本の「技術」が負っている役割

日本は技術大国 ものづくり日本だ 技術を守れ
などとよく叫ばれる昨今。

しかし、そういう言葉を聞く時に思い浮かぶのは、自動車製品関係や電化製品関係ではないだろうか。

ちょっと前の話になるが、日経新聞の11月の「私の履歴書」は三菱重工相談役の西岡氏だった。

西岡氏の綴られた半生の中に出て来るのは、そういうイメージの技術ではなく、
もっと責任の重たい「技術」だった。

戦前の零戦をはじめとする軍戦闘機の開発をしていた三菱重工は、その後しばらくの空白期間を経て、
アメリカなどと共同で軍用機の開発を再開する。
もちろん攻撃ではなく防御のための機であるが、そうは言っても軍用機。

僕の「技術」への甘いイメージは、大きく覆された。

西岡氏は
「国を守る上で軍用機開発と生産の技術力を落とすわけにはいかない」
と言われる。

なるほど、技術は国防にとっても重要な要素だったのか。

考えれば当たり前のことだが、改めて言われてぎくっとした。

三菱重工と言えば、建築系の僕にとってはエアコンメーカーのイメージ。
そうでなくても、今回の履歴書は一般の人にとっても少々刺激的な内容だったのではないかと思う。

そういう視点から如何に技術を生み出し守ることが重要か。
海外へ技術移転をする重要性とあわせて見るべき視点だと実感した。




建設ジャーナルの写真

最近読もうと思っても読めなくなりつつある建築系雑誌。
先日久々に勇気をもって書店に行き、幾つか眺めてみた。
そしたら、びっくりした。
建設ジャーナルの内藤さんの特集記事の写真。
http://www.kj-p.co.jp/book.html
まったく解像度が誌面サイズに耐えれてないのだ。
大丈夫なのか、これで良いのか、内藤事務所、と心配になるぐらい悲惨な解像度。
せっかくの建築もまったく魅力が無くなっている。
しかも一枚や二枚ではなく、ほぼ全部。
いったいどっちが提供した写真なのか分からないが、内藤さんのコメントが良かっただけに、大変残念。
写真家が撮った写真にはクレジットが入るが、素人や所員、編集部が撮る場合も全て入れべきと思った。


from I-phone

祝儀袋にある地域の違い

知らなかった。
祝儀袋のお金の入れ方に地域によって違いがあるそうなのだ。
おそらく一般的には、お金を入れた袋はのしの付いた大きな方の袋に入れるのではないだろうか。
しかし、関西では、入れずに裏側に貼り付けることがあるそうだ。
知らなかった僕は先日そうしていた弟に、
何してんねん、間違ってるで、恥ずかしい、
と注意してしまったのだが、逆に調べ直した弟から丁寧に教えてもらいました。
すまなかった、弟よ。関西人としても兄としても情けない限りだ。


from I-phone

はじまりとおわり

メディアは本当に「最初」が好きだと思う。

新しいお店や施設のオープン、大きな大会の開会式、新作の本や音楽、社長や市長の就任したて、事件の発生、などなど。

先日閉幕したAPECも、開幕前はあれだけ取り上げて盛り上げておいて、「これはどうなる」「ここは議論されるべきだ」などと煽っていたが、実際どうなったか、ということに関してはほんの少し触れるだけ。
閉会式がだいたい寂しい感じになる国際会議自体もそうだから仕方無い部分もあるが、あまりにあまりだと思う。

重要なのは始まりではなく、その過程と終わりなのではないだろうか。

はじまりと取り上げたなら終わりも取り上げないと、そのコト自体を取り上げたことにはならず、完結しないはず。

はじまり好きはメディアなのか視聴者なのか。

鶏と卵の関係だが、どちらかが変わらないと変わらない。