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13.02.28
久しぶりにブログを書く気になったちびっこOです。
それはなぜかというと、今週末からKBCシネマでホン・サンス監督の4作品が特集上映されるから。ホン・サンス、最近久々に「外れがないな~」とツボにはまっている韓国人監督です。
ホン・サンス作品とのファーストコンタクトは、以前シネ・リーブル博多駅で劇場宣伝をしていた時にあった「韓国新世代」みたいなタイトルの特集上映。その時にデビュー作「豚が井戸に落ちた日」('96年)と2作目は「カンウォンドの恋」(公開時は確か「江原道の力」というタイトルだった)を観たのですが、その時の感想はイマイチ。「豚が井戸に落ちた日」はずっと何も起こらないと思ったら最後にいきなりショッキング(コワっ)だし、「カンウォンドの恋」はモラトリアム青年が、江原道に旅して出会った女の子とウダウダしてるだけだし。作品の評価は高いけど、正直「あんまり趣味じゃないな」と思ってたのですが、その後、見た「秘花~スジョンの愛~」で妙にハマってしまって、今ではすっかりホン・サンス崇拝者です。
「豚が井戸に落ちた日」 「秘花~スジョンの愛~」
ホン・サンス映画の魅力を一言で表現すると、男女関係のウダウダをウダウダなままに描くこと。恋だの愛だの言ったって、結局は男と女の間はこんなもん的な展開に妙に納得すると同時に園滑稽さが微笑ましくあるのです。男は常に下心があって、女は結局押しに弱い。その衝動を恋と錯覚したり、衝動の後の収拾のために優柔不断な言い訳したり。
しかも主役は常に映画監督が作家。「監督、これはあなたの体験談ですよね?」というネタのオンパレード。きっとそのあたりが、韓国のウディ・アレンと呼ばれる所以なんでしょう。
「韓国のゴダールやエリック・ロメール」という呼び方もありますが、私は断然ウディ・アレンだと思います。毎回同じことをやっているのになぜか飽きない、飽きないどころかお約束がツボにハマる、そういう感じ。
前置きが長くなりましたが、「ホン・サンス/恋愛についての4つの考察」もまさにそんな4本。
どれか1本といわず、全部見てその微妙な恋愛のバリエーションを見比べて欲しい特集です。というか1本だけだとホン・サンス映画の面白さを理解できない可能性が大。
ぜひ、もっとたくさんの人にホン・サンス映画の不思議な面白さにハマってもらいたい!と心から願うちびっ子Oでした。
「ホン・サンス/恋愛についての4つの考察」
3月2日(土)よりKBCシネマにて公開
「よく知りもしないくせに」 2009年/韓国/カラー/126分
監督・脚本:ホン・サンス 撮影:キム・フンクァン 編集:ハム・ソンウォン
キム・テウ(『JSA』『キッチン~3人のレシピ~』)、
コ・ヒョンジョン(『浜辺の女』)、
オム・ジウォン(『グッド・バッド・ウィアード』)
「ハハハ」 2010年/韓国/カラー/116分
監督・脚本:ホン・サンス 撮影:キム・ヒョング 編集:ハム・ソンウォン
キム・サンギョン(『殺人の追憶』『気まぐれな唇』)
ムン・ソリ(『オアシス』)
ユ・ジュンサン(『黒く濁る村』)
キム・ガンウ(『外事警察』)
イェ・ジウォン(『気まぐれな唇』)
「教授とわたし、そして映画」 2010年/韓国/カラー/80分
監督・脚本:ホン・サンス 撮影:パク・ホンヨル 編集:ハム・ソンウォン
イ・ソンギュン(「コーヒープリンス1号店」)
チョン・ユミ(『甘い人生』)
ムン・ソングン(『冬の小鳥』)
「次の朝は他人」 2011年/韓国/モノクロ/79分
脚本:ホン・サンス 撮影:パク・ヨンヨル、ジ・ヨンジョン 編集:ハム・ソンウォン
ユ・ジュンサン
キム・サンジュン(「私の男の女」)
ソン・ソンミ(『マイ・ボス マイ・ヒーロー』)
キム・ボギョン(『友へ チング』)