『人生はビギナーズ』(原題:Beginers)

監督・脚本:マイク・ミルズ 
キャスト:ユアン・マクレガー、クリストファー・プラマー、メラニー・ロラン、ゴラン・ヴィシュニック
公開:2月18日(土)より、ユナイテッド・シネマ キャナルシティ13他にて
配給:ファントム・フィルム/クロックワークス 
(C)2010 Beginers Movie, LLC. All Rights Reserved.
公式HP:http://www.jinsei-beginners.com/

人生はビギナーズ_R.jpg

1月の末に試写でみて、とっても面白かったんでブログに書かなきゃって思っているうちに、映画公開されてました。やばい。

先週土曜日より福岡ではユナイテッド・シネマ キャナルシティ13にで公開中!

この映画、何が面白いってユアン・マクレガー扮する主人公(38歳独身の繊細なアートディレクター)の父親、名優クリストファー・プラマー演じるハルの生き様。

44年連れ添った奥さん(主人公にとっては母親)が亡くなった後、
「私はゲイだ。これからは本当の意味で人生を楽しみたい」
といきなりカミング・アウトしちゃうのです。

ハルが残りの人生を謳歌すべく、恋人募集のために送った写真がすごく笑えるんですけど、鮮やかなブルーのシャツのボタンを3段目まで外し、ちらりと胸毛を覗かせスマイル。

...うーん、セクシー?多分見る人が見ればセクシーなのに違いない。

この写真で、ハルは息子ほども年下の若い恋人を見ごとゲット。
遅れてきた春を謳歌するのですが、そんな矢先、病気が見つかり闘病生活も始まるのです。

ちなみに年下の恋人役を演じるのは、『ER 緊急治療室』でコバッチュ先生を演じていたゴラン・ヴィシュニック
髪型とかしぐさとか、全然コバッチュ先生と違って最初全然気づかなかった(驚)。

このエピソード、監督マイク・ミルズ自身の父親の実話を元にしているんですって。
グラフィック・デザイナー、映像作家として活躍している監督の私小説的で繊細な映像スケッチもこの映画の見どころのひとつです。
自然体に「アーティスト!」って感じなので、クリエイティブ系の人にも楽しんでもらえるはず。

話が横道にそれましたが、この映画の本筋は、そんな父親のカミングアウトに面くらいながらも、父の晩年の生き様に触発されていく息子オリヴァーの物語。

内気でやさしいんだけどどこかものすごく悲観主義者的なところがあるオリヴァーは、恋人が出来きてもなかなか長続きしないのです。
そんなある日、パーティで魅力的なフランス人女性アナと出会い、恋に落ちます。
でも、似たもの同士の2人にはそれぞれ心に壁があって...。

最近増えているらしい"恋愛できない症候群"の人にもオススメだと思われますが、個人的にはなんだかんだ周囲を気にして自分らしさを見失ってしまいそうな(私含め)普通の現代人にオススメです。

最後に、動物界にオスカーがあれば絶対助演男優賞をあげたいってほど芸達者で愛嬌のあるハルとオリヴァーの愛犬アーサーの心の声もユーモラスでいちいち和めますよ。

人生はビギナーズ犬_R.jpg

ちびっこOのおススメ度 ★★★★☆

『ミッション:インポッシブル ゴースト・プロトコル』

e300ミッションチラシ_R.jpg

『ミッション:インポッシブル』シリーズ第4弾
前作から5年ぶりに復活です!

先週の試写で一足先に見せてもらったのですが、
もう満足度150%。
期待をはるかに上回るスリルとワクワクの連続でした。

正直、最初『4』の話を聞いたときには、
「またシリーズもの?いまさらトム・クルーズでもないでしょ」なんて思ってたんですが、私の考えが間違ってました。
トム様、ごめんなさい。

ハリウッド・アクションをしょって立つアクション・スターがどんどん老齢化し、存在感を失っていく中、いまだに衰えないスターオーラと体力で、ゆるぎない"王道ヒーロー"を演じきれるのはトム・クルーズのみ!
ということで、『ザ・エージェント』以来、久々にトムのファンになっちゃいました。

ちなみに監督は、これまで『Mr.インクレディブル』『レミーのおいしいレストラン』とアニメの演出でその才能を発揮してきたブラッド・バード

1作目の監督がブライアン・デ・パルマ、2作目がジョン・ウー、3作目がJ・J・エイブラムズと、スケール感のある実写アクションで人気の監督が代々メガホンをとってきただけに、「今度はアニメ出身の監督?」とちょっと意外に思いましたが、実写でこれやる?というアニメ的(荒唐無稽な)カット割とスピード感が痛快でイイ感じでした。

予告編でもよくみるドバイの超高層ビル(地上828メートル)での超絶アクションは、高所恐怖症でなくとも鳥肌モノの宣伝文句どおりの見どころですが、それ以外にも見せ場がいっぱい。

むしろ、見せ場じゃないシーンなんてないと言っても過言ではない展開の連続ですよ。
あまりの緊張感に、観終わった後は、どっと肩がこっちゃいました。

スパイ映画にお約束のスーパー・グッズも、「これは近未来SF?」というくらの凄さで、開いた口がふさがらない、ふさがらない。

私が欲しいのは、観たものをスキャンしてコピーできちゃうコンタクトレンズかな。
便利すぎる~。
いや、危険すぎる~!

基本、トム・クルーズ一枚看板の映画ですが、訳ありの分析官ウィリアム・ブラント役がイケてました。
顔はダニエル・クレイグ系列で、細身のスーツが似合う!
ジェレミー・レナーって人です。要チェック。
ジェレミー・レナー情報はコチラ→http://www.mi-gp.jp/

天神東宝、ユナイテッド・シネマ キャナルシティ13、T・ジョイ博多ほかにで上映中!

『チリも積もればロマンス』 (原題:티끌모아 로맨스)

ちびっこ_R.jpg
『チリも積もればロマンス』 (原題:티끌모아 로맨스)
監督:キム・ジョンハン
主演:ハン・イェスル、ソン・ジュンギ
公開日:2012年全国ロードショー
配給:CJ ENTERTAINMENT JAPAN

300 ティグルモアロマンス.jpg

「おっと、この子、『トキメキ☆成均館スキャンダル』で見たことある」
と思ったら、男優の方はソン・ジュンギという人。
人気急上昇中らしく韓国でもポスター結構みました。
今流行の童顔イケメンですな(でも、脱いだらモムちゃんなのかしら...?)。 

ヒロインを演じているのは、ドラマ『ファンタスティック・カップル』で悪魔のようなわがまま奥様を演じていたハン・イェスル
美人に似合わぬ、体当たりなコメディエンヌ・センスが好感もてます。

いい年して定職にもつかず、お金もないくせにカワイイ娘の前では見栄を張って大枚はたいちゃうダメ男(ニート?)ジユン(ソン・ジュンギ)。 
一方、空き瓶1本、ハンガー1本無駄にしない貯金命の女ホンジル(ハン・イェスル)。
2人は、オクタンパン(屋根部屋)のお隣さん同士。

ある日、家賃を滞納してついに大家に追い出されたジユンを、お金儲けに利用できると思ったホンジルが、親切なふりをして自分の部屋の外、つまり屋上の一角にテントを張ってジユンを住ませてあげるところから、2人の愉快な共同生活が始まります。 

「お金の作り方を教えてやる」という名目で、まずはジユンの家財一式を売りとばし、次から次へとジユンに自分の仕事を手伝わせるホンジル。

ホンジルの仕事は、いわゆる"なんでも屋"で、どこかで廃業した店があると聞いては備品を回収し販売したり、飲食店に客寄せの有名人のサインや「テレビで紹介されました」的なポップを売ったり、結婚式や葬儀のさくらを集めたり...。
結婚式や葬儀のバイトでは、残り物の料理も持ち帰れて一石二鳥!という日々。 
「世の中にただのものはない」(多分こんな意味だろう)が、彼女の口癖というかモットーらしい。

見どころは、しっかり者のホンジルにお尻を叩かれつつも、相変わらずダメ男なジユンを演じるソン・ジュンギのキュートさ。
甘いルックスはどんな役をやっても得だなぁ!

とはいえ、やはり最大の見どころは、この性格・金銭感覚がまったく違う2人が、どう恋に落ちていくか。
このあたりは韓国ラブコメの真骨頂!
見事なアイテム使いと、ぐっとくるエピソードが満載です。

ネタばれになるので、後半は書きませんが、部屋にテレビもないホンジルがバスの前の席に座っている人の新聞を盗み見し、ぽろっと話した母親との思い出の映画(キム・ミスクとアン・ソンギが出てました!)を閉店した電気屋のショウウィンドーのテレビで見るシーンが最高でした。

SPOの韓流シネマフェスティバルとかDVDなどで、いずれ日本でも観られると思うので、その時はぜひ観て見てください。 

ちびっこOのオススメ度 ★★★★☆

『ワンドゥク』(原題:완득이)

ちびっこ_R.jpg
『ワンドゥク』(原題:완득이)
監督:イ・ハン
主演:キム・ユンソク、ユ・アイン、キム・サンホ
公開日:2012年全国ロードショー
配給:CJ ENTERTAINMENT JAPAN

300 ワンドッキ.jpg

ちびっこOです。
どうにかこうにかハングルは読める私たちですが、正直、意味はほぼ分かりません。

ということで、
「あっ、『チェイサー』の人が出てる」
「『ワンドッキ』って、どういう意味だろうね~」
と言いながら観た1本。

ちなみに"ワンドッキ"というのはユ・アイン扮する主人公のあだ名っぽいです。

ワンドゥク(ユ・アイン)は、ナイトクラブで働く芸人の父親とその弟子でちょっと頭が弱そうなおじさんと3人で暮らす高校生3年生。
性根はいいんだけど、喧嘩っ早くて学校ではちょっと不良の問題児。
隣のオクタンパン(屋根部屋)に住んでいる学校の担任ドンジュ(キム・ユンソク)に、学校でも家でも何かとちょっかいを出されている。

この担任ドンジュが、一見やることなすこと強引でデタラメな暴力教師のようで、実は情にあつい熱血教師。
母親がいなくて、人生の目標も見つけきれてないワンドゥクのことを気にかけ、なんだかんだおせっかいを焼いているのです。

そんなワンドゥクの青春模様に、不器用なドンジュの恋模様が絡んで展開する笑えて心温まるヒューマンドラマでした。

周りのお客さんたちはワンドゥクやドンジュをはじめとする登場人物たちの会話にどかんどかん大爆笑
きっと、すごい面白いセリフだったんだろうな...。

こういうときは韓国語分からなくて残念。
これは、ぜひとも字幕付でもう一度観たいです。

チェ・ミンシクファンのめがねは、想像通りキム・ユンソクにメロメロ。
輪郭とか雰囲気とかそっくりだもんな~。

ちなみに、ユ・アインも『トキメキ☆成均館スキャンダル』に出演していた子。映画では他に『アンティーク』にも出てましたね。
この子もソン・ジュンギ同様に童顔だけど、身長は180cmもあるらしい。
このギャップが魅力なんだろうな。やんちゃな感じでボクシングシーンとかもキマッてました。

ちびっこOのオススメ度
★★★☆☆

『ただあなただけ』(原題:오식 그댁만) 

ちびっこ_R.jpg
『ただあなただけ』(原題:오식 그댁만) 
監督:ソン・イルゴン
主演:ソ・ジソプ、ハン・ヒョジュ
300オジククデマン.jpg
韓国映画、新作鑑賞ルポ!
めがねとちびっこOの韓国旅行の恒例イベントは上映中の韓国映画鑑賞。
えっ、韓国語?...カタコトしか分かりませんけど、それが、なにか?

これまでも字幕なしで数々の映画を見てきましたけど、
言葉が分からなくても、面白い映画は面白いんです!

ということで、今回はちょうど上映中だった5本を見てきました~。
勘違いの可能性も大いにありますが、ひとまず映画の感想です。

これ、めがねと一緒に大泣きしました。

ビジュアルからして『私の頭の中の消しゴム』って感じでしょ?
が、はっきり言って、その5倍は感動しました。
正直、『私の頭の中の消しゴム』は、あんまり好きじゃなかったもんで(汗)。

なんと言っても、ソ・ジソプが過去の事件から心を閉ざした元ボクサーで、
ハン・ヒョジュが事故で視力を失いつつある健気な女性という設定がジャスト。
もち、2人は偶然出会い、恋に落ちていくわけです。

いろいろネタばれ要素が多いんで、何をどう話したら...という感じですが、とにかくいいです。
ラブストーリー好きなら、間違いなくツボでしょう。

ソ・ジソプのせつない存在感もマックスなんですが、ハン・ヒョジュのかわいさも半端ない。
この2人の絡みが、かわいいの素敵だの...それだけで、この映画を見る甲斐があります。

後半、韓流感涙ラブストーリーにつきものの、怒涛の展開が待っているわけですが、
もうすごいところまでいっちゃって、ハラハラどきどき。
これは、きっと日本でも劇場公開されるはずなので、その時はぜひ観てください。

私は『華麗なる遺産』でハン・ヒョジュのファンになったんですけど、
彼女の嫌味のないヒロイン・キャラは鉄板ですよね。
絶対、日本人好きするんで、キム・テヒの次は彼女にブレイクしてほしい。

最後に、めずらしくラブストーリーで泣いてためがねからも一言。
めがね_R (1).jpg
本当自分でも引くくらい泣きました。
あんな恋愛できたら本当に素敵というシチュエーションが満載です。

ラブストーリーが苦手なめがねとしては、内容と同じくらい配役が重要なんですが、それが完璧。
無口で不器用な男をやらせたら右に出るもののないソ・ジソプも良いけど、とにかくハン・ヒョジュの神レベルの"はかな可愛さ"に絶句。

いつも涙で潤んだような茶色の瞳、抱きしめたら折れてしまいそうな細い体、心に一点の染みもないという感じの無邪気な笑顔。

「あの女、自分が可愛いのを自覚してる感じがむかつくんだよ」とか「あの女、男の前だけ普段と全然違う媚オーラ出すから嫌い」とか、そういう妬み嫉みを女子から一切受けずに、逆に「ヒョジュは私たちが守るからね!」みたいな親衛隊が生まれる感じ。

ラブストーリーが苦手という方も、この完璧な配役とベタな展開で、「まさか自分の中にこんなトキメキポイントがあったなんて...」とキラキラしちゃうような、思いがけない感動をお約束します。

ちびっこOオススメ度
★★★★★

めがねオススメ度
★★★★☆