中村勘三郎丈、復活の舞台

埼玉、千葉に地味~な出張しましたもので、帰りに平成中村座11月公演に行ってきました。
全席完売の中、2階の端っこが取れました。

平成中村座は、ほぼ毎年異なる土地に仮設劇場を設え、江戸時代の芝居小屋さながらに、中村勘三郎を中心に公演を行っています。今回は12年目にして旗揚げの地であると同時に、江戸時代の中村座が隆盛を誇っていた猿若町という場所に近い浅草です。
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ギネスにもその高さで公認されたスカイツリーが目の前というロケーションです。
なので、浅草駅を降りたら、ひたすらスカイツリーが見えるところを目指して、15分ほど歩きました。

勘三郎や中村勘太郎、中村七之助ら中村屋ファミリーはもちろん、月代わりで看板役者を迎え、2012年5月までというロングラン公演です。
11月は勘三郎が病気療養からの復帰公演でもあるため、11月は完売状態なのです。
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昼の部を見ました。
勘三郎演じる鳶頭が粋な踊りを見せる演目『お祭り』があるから。

勘三郎が登場すると、客席から「待ってました!」の声がかかり「待っていたとはありがたい」とお決まりのやりとりがあるのです。
これだけを見るためにわざわざ来たお客さんも多いはず。
鳴り止まない拍手のなかで踊る勘三郎。

この演目のラストには、なんと後ろの扉が開け放たれ、真後ろにそびえ立つスカイツリーが出現します!
しかし、残念ながら2階席からは見えませんのです。

平成中村座の名物はいろいろありますが、中でもおなじみで注目は「お大尽(だいじん)席」
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2階の真正面に4席だけ、金屏風に大きな座布団、脇息がしつらえてあり、ゆったり舞台が堪能できるという特別席。
食事もお酒もお菓子もお土産も付いて一人35,000円也でございます。
お金と気持ちに余裕がある方はぜひ一度調整してみてください。

ただし、皆から見られる席なので、外見、姿勢、行儀などに気を遣わねばなりませんぞ!

ミュージカル「オペラ座に怪人」25周年記念公演が映画で登場!

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ロンドンで、ニューヨークで、そして劇団四季でも見たミュージカル「オペラ座の怪人」。

豪華な衣装や舞台装置に大金をつぎ込むメガミュージカルの先駆けとして、1986年にロンドンのウエストエンドで初演、1988年にはニューヨークのブロードウェイでも上演がはじまり、大ヒットとなったのはご存知のとおり。

ロンドンでは「レ・ミゼラブル」に次ぐミュージカル史上第2位、ニューヨークでは史上最長ロングラン公演記録を現在も更新しています。

何よりも曲が素晴らしい!

作曲は、いくつもの大ヒットミュージカルを手がけてきた、アンドリュー・ロイド=ウェバー。
代表曲の「The Phantom of the Opera」は、当時の妻だったサラ・ブライトマンのために作った曲だと言われています。

ロイド=ウェバーが、当時ミュージカル俳優としては無名だった妻サラを、ニューヨークブロードウェイの俳優協会の反発を押し切って主役に抜擢したとか。彼女の音域に合わせて作ったとも言われてます。
今や、歌姫(ディーバ)となった、世界のトップスターに押し上げた作品でもあります。

その「オペラ座の怪人」が、25周年を記念して、今年の10月1日と2日、ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで公演が行なわれました。

行きたかったなあ。

公演には、総勢200名以上の出演者およびオーケストラが登場。映像を多用した特別演出に、舞台セットの目玉として、映画版で使用された2万個ものフルカットのスワロフスキー・クリスタル製シャンデリアが華を添えたとか。

そして!カーテンコールでは、作曲家のアンドリュー・ロイド=ウェバーが感謝の言葉を述べたあと、ロンドン初演で怪人を演じたマイケル・クロフォードと、クリスティーヌ役のサラ・ブライトマンが登場。

さらにサプライズは続き、コルム・ ウィルキンソン(カナダ初演キャスト)、アンソニー・ウォーロウ(オーストラリア初演キャスト)、ジョン・オーウェン・ジョーンズ(現在のロンドン公演キャスト)、ピーター・ジョバック(次期ロンドン公演キャスト)の新旧4人の怪人が姿を現し、サラ・ブライトマンとともにメインナンバー「The Phantom of the Opera」を熱唱したそうです。

残念ながら日本の初演怪人だった市村正親さんは呼ばれてないみたいですねえ。

この公演が映画になって日本でも見られます。
福岡では天神東宝で11月26日(土)から12月2日(金)までの1週間の上演

もう絶対お見逃しなく!!です!

都築響一さんとめぐった福岡県、深かった!

知る人ぞ知る名編集者といえば、私にとっては木滑(きなめり)良久さんと、都築響一(つづききょういち)さんなんです。

木滑さんの説明は、後日に回すとして、都築さんが福岡にやってきました。

数年前に「ブックオカ」で来られたときも、昨年、福岡市美術館に展覧会でトークをされたときも、もちろん行きました。
そして今回、紺屋2023の家主でもある株式会社ショーソンの松村さやかさんが、都築さんを呼んでくれました。

都築さんの紹介をすると、
1976年から86年まで『ポパイ』『ブルータス』誌で現代美術、建築、デザイン、都市生活などの記事を担当。
1989年から92年にかけて、1980年代の世界の現代美術の動向を包括的に網羅した全102巻の現代美術全集『アート・ランダム』を刊行。
1993年、東京人のリアルな暮らしを捉えた『TOKYO STYLE』を発刊。
1996年発売の『ROADSIDE JAPAN』(日本各地に散在する秘宝館や村おこし施設などの珍スポットを追う写真ルポルタージュ)で第23回・木村伊兵衛賞受賞。
その後も全国、どこにでもあるというスナック「来夢来人」をめぐって連載したり、現代美術、建築、写真、デザインなど広範な分野での執筆活動、書籍編集を続けています。

本人いわく、お金のある編集者ならライターもカメラマンも雇えるけど、お金がないので、自分で全部やるとのこと。
そんなニワカカメラマンが木村伊兵衛賞を受賞するんですから、どんな才能なんじゃい!?と思いますよね。

残念ながら講演会は行けなかったのですが、翌日の16日日曜日に催された「都築さんと回る福岡秘宝ツアー」(私が勝手に名づけました)に参加。

総勢20名ほどがマイクロバスに乗り込んで、出発です!
私たち参加者も、なんと、都築さんも行き先を知らないというツアーです。
知っているのはコーディネートしてくれている薬院「回」の佐野さんご夫妻と、さやかさんのみ。

大名を出発したバスは、一路、南へ!
たどりついたのは、行ってみたかった「不思議博物館」
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「ミュージアムシティ天神」参加アーティストでもあった角孝政さんが館長を務めるところ。
角さんの作品とともに、角さんが愛するモノたちでいっぱい。
メイドに扮した「不思議ちゃん」お二人が出迎えてくれました。ここは、車じゃないと行けないです。

次に向かったのは、大野城市の「鏝絵(こてえ)美術館」。
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住宅地の中に目を見張る外装のアパートが見えてきました。
鏝絵とは、家や蔵の壁にしっくいやセメントで装飾された日本式レリーフのことです。
有名なのは大分の安心院や伊豆の長八美術館。ここは、左官であり大工であるオーナーの三浦辰彦さんの作品が外にも中にもびっしりです。

そしてバスは大牟田に向かいました。
これまた住宅地の中、一見、普通の住宅をよく見たら、鶴と亀のレリーフがこれまた植木や壁、階段にびっしり!
ここは通称「鶴亀ハウス」といわれているそうですが、看板には「つるかめ便利屋」と書かれていました。
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こちらも、左官・大工さんのようです。
鶴や亀に混じって、キティちゃんやドラえもんもいました。

次は夏だけ営業の「ビヤガーデン博多屋」さん。
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創業昭和23年、大牟田市の中心街においてキリン生ビールの専売の店を営業し続けていらっしゃいました。
中庭があるのですが、これがまた大きな木に不思議な建物や池があり、ここにテーブルを置いてビールを飲むのだとか。
いやあ、ここ良いです!
野外ライブなどもやっているそうで、都築さんも、今度は大牟田に泊りがけで来て楽しみたいと言ってました。

他にも、大牟田には「年金通り」という飲み屋街があり、昼間からカラオケが聞こえ、夕方5時にはもう酔っ払ったオジさんが店を占拠、碁会所もあって、ここでは年金を使ってさまざまに楽しめるようです。

大牟田に行く前に田主丸の「鯉とりまあしゃん」で、昼食。
伝統の漁法「鯉抱き」といわれる手法で大きな鯉を捕らえることで有名だった人です。
店舗の2階は鯉とりまあしゃんのちょっとした博物館になっていて、大画面で鯉を捕っていたまあしゃんの映像を楽しめます。

さすが、都築さんとともにめぐる福岡県内ツアー、楽しくて深かったああ。
大満足の秋の1日でした。

NHK「SONGS」のエリック・クラプトン見ました?

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今週5日水曜日放送のSONGS、クラプトン特集でした。
いつものように、ただミュージシャンが歌うだけのものかと見ていたら、まず、若いクラプトン登場、クリーム時代の場面が登場し、そのまま、惹きつけられるように見ていたら、次々に昔の場面と歌が出てきました。
「ああ、これは録画すべきだったなあ」と後悔。

でも、見逃した方もご安心ください。
10月12日(11日深夜)に再放送あります。

改めて、クラプトンの劇的な生涯と歌の深さ、ギターの魅力を感じさせてくれる番組になっています。
1960年代からヤードバーズ、クリームなどのバンドでギタリストとして活動。
その演奏について、ビートルズのジョージ・ハリスンが絶賛し、一緒に活動をする中で、なんと!クラプトンは、彼の妻・パティを愛してしまうんですねえ。

そのときの切なさを歌ったのが、あの名曲「レイラ」。

1年後にパティはジョージと別れてクラプトンと結婚。
しかし、その間にも彼は、薬物依存症になり、それを完治させるも、次はアルコール依存症。
その挙句にパティを裏切り、浮気を繰り返し、イタリア人女優との間に息子まで儲けたことは隠し切れず、1988年に離婚。
その息子が、4歳のときに自宅のマンション53階の窓から転落死。

そのときの嘆きを歌ったのが、最大のヒット曲ともなった「Tears In Heaven」。

人生の大きな節目ごとに名曲が誕生するのがよく分かります。
1945年生まれのクラプトン、波乱万丈な人生と名曲がからまって生まれてくる状況が垣間見えました。

福岡公演は11月24日、マリンメッセのようですね。

私はその日、アクロス福岡でクリス・ボッティの公演があるのでそちらに行きます。
知る人ぞ知るアメリカのトランペッターで、スティングやヨー・ヨー・マとも競演している超イケメン。
まさか、福岡に来てくれるとは思わなかったわあ。

これまたついでに、NHKがらみの情報。
10月11日の「プロフェッショナル」はSMAP特集。
19時半からのスペシャルです。
NHKがSMAPをどう切るのか、こちらも楽しみ!

トニー・ベネットと歌姫たち「デュエッツⅡ」

朝、「めざましテレビ」を見ていてビックリ!
高倉健さんの80歳の若さにも驚きましたが、その後、画面に登場し、レディー・ガガとデュエットするトニー・ベネットの声の艶やかさに腰が抜けるほど、驚きました。
あまりの素敵さぶりに、もうCD(初回のみDVD付)予約しました!

トニー・ベネットは1926年生まれの85歳。
あのフランク・シナトラをして「金を払って聞きたいのは、彼だけ」と言わしめたほどのアーティスト。
歌の上手さと企画の両面が素晴らしく、グラミー賞の常連です。

2006年には、生誕80年を記念したデュエット・アルバム『デュエッツ:アメリカン・クラシック』をリリース。
デュエットの相手に選ばれたのはバーブラ・ストライサンド、ポール・マッカートニー、エルトン・ジョン、ビリー・ジョエル、スティーヴィー・ワンダー、ジェームス・テイラー、セリーヌ・ディオン、エルヴィス・コステロ、k.d.ラング、マイケル・ブーブレ、スティング、ジョージ・マイケルたちという豪華さ。

そして、今年2011年9月にはアルバム『Duets II』を発表。
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85歳にしてBillboard 200で初の初登場1位を獲得したそうです。
レディー・ガガ、エイミー・ワインハウス、マライア・キャリー、アレサ・フランクリン、他、超超豪華アーティストとのデュエット・アルバムです!

プロデューサーはビリー・ジョエル他、グラミー受賞15回のフィル・ラモーン。初回盤のみDVD付。
レコーディング風景など夢のデュエットの裏側を映像化したものだとか。
1回目にひきつづき、kdラングと、マイケル・ブーブレは今回も選ばれたそうなので、トニーのお気に入りなのでしょう。

もうこれは、聞くしかないですよ。っていうか、聞かないと損します!!