映画『ヒミズ』園子温監督舞台挨拶つき有料試写会

300ヒミズ.jpg
ヴェネチア国際映画祭で最優秀新人俳優賞をW受賞したことでも話題になった、園子温監督の最新作『ヒミズ』の舞台挨拶つき有料試写会が決定しました!

これまで全ての作品を自身のオリジナル脚本で手掛けてきた園監督。
「原作モノをやるなら、本当に自分が好きな作品に挑戦したかった」という園監督が選んだのは、古谷実の名作漫画。
『愛のむきだし』『冷たい熱帯魚』『恋の罪』と作品ごとに強烈な個性を見せつけてきた園子温が挑む新時代の青春映画です。

「あの園子温が福岡に来るなんて!」
めがねもファンなので興奮しております。

映画ファンの皆さま。是非、お見逃しなく!

日時:12/19[月] 18:00開場 / 18:30開演
場所:T・ジョイ博多[JR博多シティ9F]
登壇者:園子温監督

※登壇者は予告なく変更する場合がありますので予めご了承下さい。

■チケット情報【Pコード:558-778】
抽選先行:12/2[金]AM11:00〜12/8[木]AM11:00
一般発売:12/10[土]AM10:00〜
料金:一般2,000円 / 大学・高校・専門学校生1,700円 / 小中学生&シニア1,200円
店頭直接購入:チケットぴあ店舗 / サークルK・サンクス / セブンーイレブン
インターネット購入:http://t.pia.jp/cinema/
電話予約:0570-02-9999

映画『ヒミズ』公式サイトhttp://himizu.gaga.ne.jp/
めがね_R (1).jpg 

『ただあなただけ』(原題:오식 그댁만) 

ちびっこ_R.jpg
『ただあなただけ』(原題:오식 그댁만) 
監督:ソン・イルゴン
主演:ソ・ジソプ、ハン・ヒョジュ
300オジククデマン.jpg
韓国映画、新作鑑賞ルポ!
めがねとちびっこOの韓国旅行の恒例イベントは上映中の韓国映画鑑賞。
えっ、韓国語?...カタコトしか分かりませんけど、それが、なにか?

これまでも字幕なしで数々の映画を見てきましたけど、
言葉が分からなくても、面白い映画は面白いんです!

ということで、今回はちょうど上映中だった5本を見てきました~。
勘違いの可能性も大いにありますが、ひとまず映画の感想です。

これ、めがねと一緒に大泣きしました。

ビジュアルからして『私の頭の中の消しゴム』って感じでしょ?
が、はっきり言って、その5倍は感動しました。
正直、『私の頭の中の消しゴム』は、あんまり好きじゃなかったもんで(汗)。

なんと言っても、ソ・ジソプが過去の事件から心を閉ざした元ボクサーで、
ハン・ヒョジュが事故で視力を失いつつある健気な女性という設定がジャスト。
もち、2人は偶然出会い、恋に落ちていくわけです。

いろいろネタばれ要素が多いんで、何をどう話したら...という感じですが、とにかくいいです。
ラブストーリー好きなら、間違いなくツボでしょう。

ソ・ジソプのせつない存在感もマックスなんですが、ハン・ヒョジュのかわいさも半端ない。
この2人の絡みが、かわいいの素敵だの...それだけで、この映画を見る甲斐があります。

後半、韓流感涙ラブストーリーにつきものの、怒涛の展開が待っているわけですが、
もうすごいところまでいっちゃって、ハラハラどきどき。
これは、きっと日本でも劇場公開されるはずなので、その時はぜひ観てください。

私は『華麗なる遺産』でハン・ヒョジュのファンになったんですけど、
彼女の嫌味のないヒロイン・キャラは鉄板ですよね。
絶対、日本人好きするんで、キム・テヒの次は彼女にブレイクしてほしい。

最後に、めずらしくラブストーリーで泣いてためがねからも一言。
めがね_R (1).jpg
本当自分でも引くくらい泣きました。
あんな恋愛できたら本当に素敵というシチュエーションが満載です。

ラブストーリーが苦手なめがねとしては、内容と同じくらい配役が重要なんですが、それが完璧。
無口で不器用な男をやらせたら右に出るもののないソ・ジソプも良いけど、とにかくハン・ヒョジュの神レベルの"はかな可愛さ"に絶句。

いつも涙で潤んだような茶色の瞳、抱きしめたら折れてしまいそうな細い体、心に一点の染みもないという感じの無邪気な笑顔。

「あの女、自分が可愛いのを自覚してる感じがむかつくんだよ」とか「あの女、男の前だけ普段と全然違う媚オーラ出すから嫌い」とか、そういう妬み嫉みを女子から一切受けずに、逆に「ヒョジュは私たちが守るからね!」みたいな親衛隊が生まれる感じ。

ラブストーリーが苦手という方も、この完璧な配役とベタな展開で、「まさか自分の中にこんなトキメキポイントがあったなんて...」とキラキラしちゃうような、思いがけない感動をお約束します。

ちびっこOオススメ度
★★★★★

めがねオススメ度
★★★★☆

中村勘三郎丈、復活の舞台

埼玉、千葉に地味~な出張しましたもので、帰りに平成中村座11月公演に行ってきました。
全席完売の中、2階の端っこが取れました。

平成中村座は、ほぼ毎年異なる土地に仮設劇場を設え、江戸時代の芝居小屋さながらに、中村勘三郎を中心に公演を行っています。今回は12年目にして旗揚げの地であると同時に、江戸時代の中村座が隆盛を誇っていた猿若町という場所に近い浅草です。
平成中村座2.jpg
ギネスにもその高さで公認されたスカイツリーが目の前というロケーションです。
なので、浅草駅を降りたら、ひたすらスカイツリーが見えるところを目指して、15分ほど歩きました。

勘三郎や中村勘太郎、中村七之助ら中村屋ファミリーはもちろん、月代わりで看板役者を迎え、2012年5月までというロングラン公演です。
11月は勘三郎が病気療養からの復帰公演でもあるため、11月は完売状態なのです。
平成中村座1.jpg
昼の部を見ました。
勘三郎演じる鳶頭が粋な踊りを見せる演目『お祭り』があるから。

勘三郎が登場すると、客席から「待ってました!」の声がかかり「待っていたとはありがたい」とお決まりのやりとりがあるのです。
これだけを見るためにわざわざ来たお客さんも多いはず。
鳴り止まない拍手のなかで踊る勘三郎。

この演目のラストには、なんと後ろの扉が開け放たれ、真後ろにそびえ立つスカイツリーが出現します!
しかし、残念ながら2階席からは見えませんのです。

平成中村座の名物はいろいろありますが、中でもおなじみで注目は「お大尽(だいじん)席」
平成中村座3.jpg
2階の真正面に4席だけ、金屏風に大きな座布団、脇息がしつらえてあり、ゆったり舞台が堪能できるという特別席。
食事もお酒もお菓子もお土産も付いて一人35,000円也でございます。
お金と気持ちに余裕がある方はぜひ一度調整してみてください。

ただし、皆から見られる席なので、外見、姿勢、行儀などに気を遣わねばなりませんぞ!

『50/50(フィフティ・フィフティ)』

5050.jpg
笑えるがん闘病モノとは、これいかに?
『50/50(フィフティ・フィフティ)』快作です!

明日から3年ぶり(おそらく)の韓国旅行!
久々の韓国旅行フィーバーにかき消され、見た感動が薄れてるとマズイので、
出発前に昨日(11月15日)、試写を見せてもらったアスミック配給の
『50/50(フィフティ・フィフティ)』も紹介しておきます。

先日観た『エンディング・ノート』は、ある日突然ステージ4のがん告知を受ける定年後間もないお父さんの闘病&死までの段取りと家族の絆を描くドキュメンタリーでしたが、
こちらは27才の若さで生存率50%のがん宣告を受ける青年が主人公。

劇映画ではありますが、脚本家の実体験を基にしているというからエピソードはリアル。
かつ、一般的な「闘病モノ」にあるまじく、とっても笑える作品でした。

というのも、主人公のアダムが、人一倍、温和で律儀で冷静な性格だから。
気まぐれで片付けが苦手なアーティストの彼女を広~い心で受け入れ、
口を開けば下ネタばかりの悪友にも、声をあらげることなく付き合い、
認知症の父親の介護をしながら、自分の世話も焼く母親とは、衝突しない程度に距離を置き...。

典型的な草食系"いいひと"のアダムだからこそ、
がんという衝撃的な告知を受けてなお簡単に取り乱せないというか。

健康そのものだと思っていた自分が、突然がんを宣告されるなんて、
あまりに意外すぎて実感がわかないというか、もし私がアダムでも、
きっと同じように反応をしちゃうのかも...と思ったりしました。

ちなみにアダムを演じているのは、笑顔がものすごくキュートなジョゼフ・ゴードン=レヴィット

荻上直子監督が『トイレット』のキャンペーンで来福した時、
取材で「いつか彼を主演で映画を撮りたい」とほれ込んでいた『(500日)のサマー』の人です。

アダムがある日、突然迷い込む「がん闘病」という未体験ゾーン。
その戸惑いや周囲の反応とのギャップに、「くすっ」ではなく「ぶはっ」と笑ってしまう作品です。

「がんをコメディのネタにするなんて、けしからん!」という声もあるかもしれませんが、
そのユーモアが希望でもある、とも思える1本でした。

公開は12月1日(木)より天神東宝、TOHOシネマズ トリアス久山ほかです。

オススメです!

『サラの鍵』

e300サラの鍵_R.jpg

今日は、11月11日(金)の試写で見せてもらった
GAGA配給の『サラの鍵』を紹介します。
クリスティン・スコット・トーマス主演のフランス映画です。

C・S・トーマスは『イングリッシュ・ペイシェント』のヒロイン役で一躍注目された女優さんで、
あのころは美しい大人のイギリス人女優という感じでしたが、
とてもいい歳のとり方をしていて、何より作品選びがすばらしい。

フランスへの留学経験もあるそうで、フランス映画への出演も多いですよね。
最近では、2009年の作品で2010年に福岡でも公開された
『ずっとあなたを愛してる』が印象に残ってます。

息子を殺害した罪で服役していた女性が、
出所後、久々に再会した妹家族と暮らし始めるという話。

"息子を殺した母親"というショッキングさとはギャップのある
彼女の繊細さや知性、そして心の傷が見事に描かれていて、
ジーンとくる感動作でした。

ちょっと話が脱線してしまいましたが、
『サラの鍵』も、そんな実力派女優C・S・トーマスが出演するにふさわしい作品。
全世界で300万部を突破するベストセラー小説の映画化だそうです。

彼女が演じるアメリカ人ジャーナリスト、ジュリアは、
フランスも国家的に加担していたというユダヤ人強制収用に関する取材を通して、
彼女とフランス人の夫が彼の祖父母から譲り受けた家が、
かつて、あるユダヤ人一家の家だったことを知ります。

と同時にその朝、その家で起こったある悲劇的な出来事のことも。

その家に住んでいた少女サラは、すぐ帰れると信じ、
幼い弟を納戸に隠し、鍵を閉めたまま収容所へ入れられてしまったのです。
サラはなんとか、弟を助けるため収容所を抜け出すのですが...。

サラの消息を追う記者のジュリアが、期せずして(45歳にして)妊娠中という設定が、
毎回「重すぎて手におえないな」と感じてしまうユダヤ人の強制収用というテーマを
現代の私たちにも、ぐっと引き寄せてくれるような気がします。

誰にも知られることなく、過去に葬られたかもしれないサラの物語が、
ジュリアとその体内に宿った新しい生命によって、
今の時代を生きる人に語られるべく、発見されたのかもな...、と感じるような。

その理由は映画のラストに込められているのですが、
それは、さすがにネタばれになるので言えません。

爽やかな涙がスーっとあふる、やさしく暖かいラストシーンですよ。

公開は、東京が12月17日(土)~銀座テアトルシネマほか。
福岡では1月28日(土)~KBCシネマで公開予定です。